SUPER GT 2025 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【2025 SUPER GT規定改定】予選はノックアウト方式としQ2進出台数が増加。GT300クラスのポイントは15位まで授与などを改定

 

 

 今週末の3月15日(土)、16日(日)に岡山国際サーキットにおいて公式テスト岡山が開催され、いよいよAUTOBACS SUPER GTの2025シリーズのスタートが切られる。
 GTアソシエイションは今季より公式予選やGT300クラスのシリーズポイント、タイヤの持ち込みセット数、ペナルティの内容等のSUPER GTスポーティングレギュレーション(競技規則)を変更しているので、その主な内容を紹介する。

※競技規則抜粋の赤字は今季の変更点。
※掲載の写真は記事のイメージを表したもので、内容とは直接関係ありません。

 

公式予選はノックアウト方式となり、Q2進出の台数はこれまでより増加

2025 SUPER GT Sporting Regulations
付則ー8ノックアウト予選方式の実施細則(抜粋)
3.セッション
①すべての車両が本セッションに参加・出走し、ラップタイムの計測を受けなければならない。
②本セッション中に記録したタイムの上位( GT300:18台、GT500:10台)は、Q2に進出できる。GT300のQ1で組分けされた場合、A組の上位9台、B組の上位9台がQ2に進出できる。
③選出された車両は、ラップタイムモニターを通してチームに伝達される。
④Q2に進出できなかった車両は、Q1のタイム順に予選順位( GT300 : 19番以降、GT500: 11番以降)が決定される。GT300のQ1で組分けされた場合、Q1で最も速いタイムを記録した組のQ1順位10番に予選順位19番が与えられ、別の組のQ1順位10番に予選順位20番が与えられる。以降交互に予選順位が決定される。
2 ) Q2
Q1で選抜された車両(GT300:18台、GT500:10台)のみ参加が許される。
①本セッション中に記録したタイム順に予選順位( GT300:1~18番、GT500:1~10番)が決定される。
②何らかの理由により、Q2においてタイムが記録されなかった車両は、Q2でタイムを記録した車両の後方に、Q1のタイム順に予選順位が決定される。

・公式予選は、2024シーズンはQ1とQ2のタイム合算方式で行なったが、2025シーズンは以前実施されていたノックアウト方式を採用する。
・Q1はGT500クラスでは全車が走行、GT300クラスはA組/B組の2組に分けて行う。
・Q2に進出する台数は、GT500クラスがQ1の上位10台、GT300クラスがQ1の計18台(A/B組の上位9台)と以前のノックアウト方式より変更。
・予選時間は両クラスとも、Q1は10分間(GT300クラスは両組それぞれ)、Q2は10分間。

 

シリーズポイントの予選は1位のみに、GT300は決勝15位まで授与

2025 SUPER GT Sporting Regulations
第7条 シリーズ得点
2.シリーズの一戦として認定された各競技会において、ドライバーおよびチームに与える得点は、次の通りとする。
1)ドライバーに対する得点:
(1)各クラスの予選でポールポジションを獲得した競技車両の予選出走ドライバー(組)に対し1点が授与される。
(2)各決勝レースのGT500/GT300各クラスの順位に基づき、上位競技車両のドライバー(組)に対し下記得点が与えられる。但し、当初のレース距離が700 km以上、もしくは当初のレース時間が4時間以上の競技会については、 当該大会公表前にSUPER GTレースプルテンにて公示する。

GT500クラス得点基準

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
得点 20 15 11 8 6 5 4 3 2 1

GT300クラス得点基準

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位 12位 13位 14位 15位
得点 25 20 16 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

2)チームに対する得点:
(3)各決勝レースのGT500/GT300各クラスの順位に基づき、上位チームに対し下記得点が与えられる。但し、当初のレース距離が700 km以上、もしくは当初のレース時間が4 時間以上の競技会については、当該大会公表前にSUPER GTレースプルテンにて公示する。

GT500クラス得点基準

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
得点 20 15 11 8 6 5 4 3 2 1

GT300クラス得点基準

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位 12位 13位 14位 15位
得点 25 20 16 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

・公式予選でのシリーズポイントは、ノックアウト方式に変更されたことで、以前と同様にポールポジション(両クラスの予選1位)にのみ1点を与えられる。
・決勝レース結果で与えるシリーズポイントは、GT300クラスのみ改定され1位から15位までが対象となる。これに伴い1位には25点、2位が20点と上位は増やされ、上記表のように改定。なお、GT500クラスの得点授与は1位~10位で、最高ポイントは1位の20点と昨年から変わらない。
・昨年はレース距離が700km以上と4時間以上のポイント表もレギュレーションに定められていたが、該当レースの開催前に、GTAからその都度公示される。

 

参戦全ドライバーにカーボン製ヘルメットの着用を義務化

2025 SUPER GT Sporting Regulations
第20条 競技車両検査
17. すべてのドライバーおよび規定により定められた者は、下記の装備、装具を競技会予選日前日の7日前までに指定書式によりGTAに届け出し、競技中各々の責任の下にFIA国際競技規則付則L項第3章に従う装備、装置を着用、着装しなければならない。(届け出済みの装備等の変更がない限り再申告は不必要とする)
オーガナイザーが求めた場合には提示し、検査を受けなければならない。
1) クラッシュヘルメット
ヘルメットはGTAのステッカーにより管理される。ステッカーはGTAが指定する位置(右頬部)に貼付されなければならない。
FIA基準8860-2018のヘルメットの着用を義務付ける。
ただし、2025年の開幕戦までに製作が間に合わない場合はこの限りではない。

・下記の記事の通り、今季より参戦ドライバー全員にカーボンヘルメット(FIA基準8860-2018適合の製品)の着用を義務とし、レギュレーションに明記。
・なお選手数が多いためヘルメット製作が開幕戦まで間に合わないことも考慮し、導入の猶予期間を設けている。

「今季より着用義務となるカーボンヘルメット、アライヘルメット製の第1号が塚越選手に届く」

 

タイヤの1大会持込み本数はウェット用が1セット増え、ヘビーウェット用が必須に

2025 SUPER GT Sporting Regulations
第21条 タイヤ
13.タイヤメーカーがサーキットに持ち込めるタイヤの本数は、1台当たりドライタイヤ4セット、ウェットタイヤ6セットまでに制限される。持ち込みが許可されるウェットタイヤのうち少なくとも1セットはヘビーウェットコンディションでも機能するタイヤとすること。タイヤメーカーは、その供給先競技参加者のいずれもが当該シーズン中未勝利である場合、第2戦以降GT500クラスにおいて1台当たりのドライタイヤ持込み本数を1セットのみ追加できる。
当初のレース距離が300kmを超える競技会における持込み本数については、GTAがその都度定めSUPERGTレースプルテンにて公示する。

1大会(300kmレース)の1台当たりのタイヤ持ち込み本数は、ドライタイヤは4セットと昨年と同様だが、ウェットタイヤは1セット増の6セットとした。
・セット増となったウェットタイヤでは、少なくとも1セットはヘビーウェットコンディション(強い雨で路面がかなり濡れた状況)でも機能するものが求められる。
・昨年は前年優勝車両がないタイヤメーカーにおいてのみ持込み本数が1セット追加可能だったが、今季はその制限が改定され、第2戦以降のGT500クラスで未勝利のタイヤメーカーのみに1セット追加が許される。

 

ペナルティに競技結果にタイム加算されるタイムペナルティが追加される

2025 SUPER GT Sporting Regulations
第13条 インシデント
6. 決勝レース中に執行される罰則は、以下の通りとする。
1) レース中に課すペナルティは、次の3つとし、競技長がレースディレクターと協力し、速やかに実行する。
(1) タイムペナルティ:
競技結果に対してタイムを加算する。
(2)
ドライブスルーペナルティ:
ドライバーは下記2)のボード提示後、ピットレーンに進入し、ピットに停止せずにピットレーン出口からレースに復帰しなければならない。
(3)ペナルティストップ:
ドライバーは下記2)のボード提示後、ピットレーンに進入し、ペナルティストップエリアに少なくともタイムペナルティとして課せられた時間の間、停止した後、ピットレーン出口からレースに復帰しなければならない。また、自チームのピットに停止することは許されない。ペナルティストップエリアでは、競技車両はエンジンを停止する必要はない。エンジンが停止した場合は、ペナルティの時間が経過した後に、車載のスターターによって再始動することができる。
2) 下記のレース中の反則行為について競技会審査委員会の裁定により罰則が決定したならば、ただちに罰則の種類(ドライブスルーペナルティは“D”、ペナルティストップは”P”で示される)と当該競技車両の競技車両番号を記入した黒の表示板がコントロールラインで提示され、同時にピット放送・無線・モニター等で通告され、通告書によりチーム監督へ通知される。
罰則はペナルティボードの提示以降に執行されなければならないが、ドライバーがペナルティボードを目視する前に罰則を実行することは許される。
(1) 反則スタート・・・タイムペナルティ、またはそれ以上
(2) 黄旗無視等のH項違反・・・タイムペナルティ、またはそれ以上
(3) ピット作業違反・・・タイムペナルティ、またはそれ以上
(4) ピットレーンの速度制限違反・・・タイムペナルティ、またはそれ以上
(5) 本条1項のa.に該当する接触行為に基づくペナルティ・・・タイムペナルティからペナルティストップ30秒まで
(6) (1)~(5)以外の反則行為・・・タイムペナルティ、またはそれ以上
(7) (1)~(6)項違反のうち更に重度な違反・・・ペナルティストップ30秒以上
競技会審査委員会はペナルティを加えるか、あるいは単独で訓戒、罰金、シリーズ
ポイント減算、失格等の罰則を課す場合がある。

・競技中の危険なドライブ行為や規定違反に対して、従来「ドライブスルーペナルティ(ピットロードを通過)」と「ペナルティストップ(ピットロードの特定個所で指定時間の静止)」を競技中に課せられるペナルティの基本としていた。今季は競技結果にペナルティタイムが加算される「タイムペナルティ」を追加した。

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