SUPER GT 2025 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【公式テスト富士・2日目】待望のドライ路面ではGT500がau TOM’S GR Supra、GT300はVENTENY Lamborghini GT3と昨年王者がトップタイムを記録

 

 

公式テスト・富士スピードウェイ 3月30日(日)

3月30日、今年2回目のSUPER GT公式テストの2日目(最終日)が、前日に続き富士スピードウェイで実施した。初日は雨となったが、この日は曇りながらも、路面は乾いてドライコンディションとなった。肌寒さはあったものの、待望のドライ路面で、今年のAUTOBACS SUPER GTに参戦するGT500クラス15台、GT300クラス28台、全車が積極的に走行。開幕戦岡山(4/12、13開催)と、ここ富士で行われる第2戦(5/3、4開催)を想定したテスト走行やドライバーの慣熟走行を行なっていた。

 

◎走行3回目(Session 3:2日目午前) 9:30~11:55(+FCYテスト)
天候:曇り/路面:ドライ
気温:7℃~11℃/路面温度:15℃~25℃

◎走行4回目(Session 4:2日目午後) 13:50~16:10
天候:曇り/路面:ドライ
気温:11℃~9℃/路面温度:12℃~15℃

 

■午前の走行はau TOM’S GR Supraが最速も、13位までが1秒以内の僅差に!

 

公式テスト富士の2日目は、前日のセッション1が30分短縮されたことに伴い、セッション3(午前)は当初予定より終了が10分延長され、午前9時30分より11時55分までの145分間で行われた。天候は曇りでコース路面は一部にまだ濡れた部分もあったが、待望のドライコンディションとなった。

最初の15分間はSC(セーフティカー)訓練に充てられ、ほとんどの車両がコースインしたところでSCの導入が宣言され、SCがコースイン。その時点の先頭車両の前をSCが押さえてペースを落として隊列を整える。そして、一旦、メインストレートのグリッドのピット側にGT500を、スタンド側にGT300を先頭車両から順位順に並べるという本番同様の手順を行なった。そしてクラス分けができると、再度SC先導でGT500先頭車両から順にGT500各車、その後にGT300先頭車両と以後の車両が連なり、隊列が整った周回でSCが退去。このあとスタートラインまでGT500先頭車両が先導して、グリーンランプの下でスタートラインを通過したところからセッション3が再開した。

このSC訓練の間にコースもライン上は完全なドライ路面となり、各車のタイムは周回ごとに削られていく。雨の中のセッション1、2のベストタイムは1分35秒740に留まったが、今回はNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)が14周目1分30秒581を記録すると、他のチームも徐々にペースを上げ、セッション中盤には1分27秒台のタイムを次々に記録し始める。

ここでトップに立ったのがNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)の山下だ。42周目に1分27秒126を記録すると、43周目は1分27秒125までタイムを短縮。結局最後までこのタイムを上回るチームはなく、1号車がセッション3のトップとなった。2番手は野尻が1分27秒169を記録したNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)、3番手は1分27秒250を記録したNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が僅差で続いた。

結局GT500クラスは上位13台がトップから1秒以内のタイムを記録する。Nissan Z NISMO GT500勢最上位のNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)も6番手ながら1分27秒654を記録している。

 

 

 

 

■午後はENEOS X PRIME GR Supraがトップ!多くは決勝想定の走行を実施

午後のセッション4も当初予定より走行時間を10分繰り上げて午後1時50分にコースオープン。終了時刻も10分延長の午後4時10分と、トータル140分間の走行となった。引き続きコースはドライ。走行するほとんどのチームはピットインを減らして、長めの周回を行なった。決勝レースでのタイヤのグリップ力や消耗を確認し、車両セッティングを進めた。時にはピットガレージにマシンを入れてサスペンションのセッティング変更をするシーンも見られた。

GT500クラスは開始から僅か5周でNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)の福住が1分27秒343といきなりセッション3に匹敵するタイムをマーク。続いて1号車が1分27秒518(15周目)でそれに続き、No.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南/小高一斗)が1分27秒638(5周目)で3番手、セッション序盤はTOYOTA GR Supra GT500勢がトップ3を独占。4番手には100号車が1分27秒683(7周目)で続き、Nissan Z NISMO GT500勢ではNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が1分27秒948(17周目)で6番手につけた。

路面温度がセッション3終了時より10度以上下がったこと、また各チームとも様々なテストメニューを行なっているためか、その後は目立ったタイム更新はなくセッションが進行する。残り30分を切ったところでGT300車両がピット出口先で停止したことで赤旗となったが、すぐに牽引されてピット側に引き戻されて走行は再開。それ以外は大きなアクシデントもなく、定刻の午後4時10分にチェッカーフラッグが提示されて2日間の日程を終了した。

なお、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)は開始直後からエンジンが掛からないトラブルに見舞われて長時間ガレージ内にとどまっていた。しかしセッション終盤の赤旗が出る前にはフェネストラズのドライブで走行を開始し、少ない時間で1分29秒156を記録すると、走行終了までに14周を走って公式テストを終えている。

この結果、2日目総合では午前中に1分27秒125を記録した1号車が総合トップ。2番手は昨年の第4戦富士で優勝した8号車がつけた。さらに3番手にもHonda CIVIC TYPE R-GTの100号車となり、Nissan Z NISMO GT500勢では23号車の7番手が最高となっている。

 

 

 

 

■GT300クラスは2024王者のVENTENY Lamborghini GT3が午前も午後も貫禄のトップタイム

 

GT300クラスはNo.0 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)がセッション3(午前)で小暮が15周目に1分36秒626を記録してトップタイム。午後のセッション4でも21周目に元嶋が1分35秒614を記録し、こちらも昨年のチャンピオンが1日のトップタイムとなっている。
午後の2番手には1分35秒939を記録したNo.9 PACIFIC アイドルマスター NAC AMG( 阪口良平/冨林勇佑/藤原優汰)が続き、No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟/黒澤治樹)が7周目に1分35秒959を記録して3番手だった。

この結果、2日目総合では午前と午後でトップタイムを記録した0号車がトップ。2番手は午前の1分35秒667で65号車、3番手も午前のタイム1分35秒742でNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也/中山友貴)となっている。

昨年のNo.30 apr GR86 GTから今季はNo.7 CARGUY Ferrari 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗/澤圭太)に移籍することになった小林。「30号車との特性の違いに不安を覚えているが、クルマ自体の作りはすごくいいので、早く上手な乗り方を見つけていきたい。トヨタの育成なのにフェラーリに乗るというのも新しい経験だし、ありがたいチャンスだと思う」と新たな挑戦に意欲を見せる。
一方、2023年以来2年ぶりのSUPER GT参戦となるNo.5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/木村偉織/冨田自然)の木村は、2022年に乗ったHonda NSX-GT3とも2023年終盤戦に乗ったGT500クラスのHonda NSX-GTとも違うTOYOTA 86 MCについて「パワーはないが軽い。フォーミュラカーに例えるとGT500がスーパーフォーミュラなら、これはスーパーフォーミュラライツという感じ。古いクルマだと聞いていたが、パフォーマンスはすごく高いと思う。オートポリスや鈴鹿では強みを見せると思う」と自信を覗かせた。
なおSUPER GT.netでは開幕戦岡山(4/12、13開催)までに、今回の小林利徠斗や木村偉織などGT300クラス話題の移籍組やニューフェイスのインタビューを掲載する。興味深いことを語ってくれているので、ぜひ確認してほしい。

 

 

 

 

GT500クラス・2日目総合トップタイム

山下 健太(No.1 au TOM’S GR Supra)

(ライバルの)みんながタイヤテストしている中で、記録が本当(に実戦で)のタイムかどうかわからないですし、自分ももうちょっとタイムを出せた雰囲気もあるんですけれど…。テストとしては順調にできたし、その中でタイムも出たので、とりあえず順調かなと思っています。
午後は坪井選手がロングランをやってくれましたが、レースで使いたいタイヤについて”すべてちゃんと見えた”と思っているので、今日は本当に良いテストができたと思います。毎年、レースでは100号車、3号車、23号車あたりとの戦いになりますが、(タイトルを獲るには)その辺の人たちには負けないようにしたいですね。

 

GT300クラス・2日目総合トップタイム

元嶋 佑弥(No.0 VENTENY Lamborghini GT3)

午前も午後もベストラップを出す時はギリギリの全力で行なってました。できればもう1セット、ニュータイヤでアタックしたかったなと。
周り(ライバル各車)がどのぐらい(実力を)抑えて走っているのかわかりませんが、僕らはもういつもずっと全開なので、そのスタイルを貫き通して開幕戦に取り組みます。ただ、開幕戦岡山では65号車(No.65 LEON PYRAMID AMG)は脅威なんですよね。速いし、ミスをしないし、タイヤも無交換で走れる。そういう選択の幅を持っているのが彼らなので。もちろん2号車(No.2 HYPER WATER INGING GR86 GT)も来るでしょうし、今年はGT-R(NISSAN GT-R NISMO GT3勢)もレースでは速そうですね。

 

→ 【公式テスト富士】走行1回目結果
→ 【公式テスト富士】走行2回目結果
→ 【公式テスト富士】走行3回目結果
→ 【公式テスト富士】走行4回目結果

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