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2025 AUTOBACS SUPER GTの開幕戦岡山(4/12、13開催)まで約1ヶ月となった3月15日、岡山国際サーキットで今年最初のSUPER GT公式テストが始まった。朝から昼過ぎまではみぞれも降るあいにくの天候で、路面温度も一桁台と低く難しいコンディションであったが、開幕戦の舞台である岡山国際サーキットでのテスト走行だけに、参加の全41台がマシンセッティングを進めるとともに、開幕戦のタイヤ選定、そしてルーキードライバーの走行などを行なった。
◎走行1回目(Session 1:1日目午前) 9:30〜12:00(10分追加)
天候:曇り/雨/路面:ドライ/ウエット
気温:5℃〜7℃/路面温度:7℃〜9℃
◎走行2回目(Session 2:1日目午後) 14:00〜16:40(最後の10分はクラス専有走行)
天候:雨/曇り/路面:ウエット/ドライ
気温:6℃〜6℃/路面温度:9℃〜8℃
■午前は2024王者のau TOM’S GR Supraが最速タイムもCIVIC TYPE R-GT勢が迫る
公式テスト初日は朝から厚い雲が上空を覆い、冬を思わせる寒さで始まった。それでも早朝から多くのファンがスタンドやパドックに詰めかけた。
午前中に行われたセッション1は午前9時30分にコースオープン。日曜の2日目が雨天と予想されているため、当初の予定より20分延長され、11時50分までの2時間20分の走行となった。
しかし序盤からトラブルやアクシデントでコース上やグラベルでストップする車両が相次ぎ、合計6回の赤旗中断というセッションとなった。GT500クラスではNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)が1コーナーを飛び出し、2回目の赤旗原因となった。39号車には幸い大きなダメージがなかったようで、その後も支障なく走行を続けた。
そうした中、序盤トップに立ったのはNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)で、1分18秒126を16周目に記録したが、終盤に入るとディフェンディングチャンピオンNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)の坪井が1分17秒833をマークする。結局このタイムがセッションのトップタイムとなった。2番手はNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)、そしてNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)とHonda CIVIC TYPE R-GT勢が続いた。Nissan Z NISMO GT500勢の最上位はNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)の8番手だった。
結局、セッション1は終了直前の11時48分にGT300クラス車両がマイク・ナイトコーナーでストップしたため6回目の赤旗が出て実質的に終了。11時54分のコースオープン後は直ちにフルコースイエローのテストに移行した。
■午後はGT500専有走行でKeePer CERUMO GR Supraが快走を決める!
午後のセッション2はウエット宣言が出される中、午後2時にコースオープン。しかしセッション1終盤に降り始めたみぞれまじりの雨は小康状態になっており、セッション後半はほぼドライコンディションに回復。こちらもセッション1同様に走行時間を40分延長し、4時20分までが2クラスの混走、続いてGT300、GT500クラス各10分間の専有走行が行われた。
しかし開始から5分足らずでGT300クラスのNo.2 HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威/平良響/ト部和久)が1コーナーでクラッシュしたため、赤旗中断となった。
車両回収が終わり、走行が再開されると路面コンディションの回復に伴ってタイムは上がっていき、混走の残り時間が15分を切る頃にはNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)の佐藤が1分18秒533とセッション1の1号車に迫るタイムをマークし、これが混走のトップタイムとなる。
続いて午後4時31分から行われた専有走行では、No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)の大湯が1分17秒456をマーク。この日の総合でもトップとなるタイムを記録して、この日の走行を締め括った。なおNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)はGT500ルーキー小出がアタックをしたが、ラスト1分でコースアウトしグラベルでストップ。イエローフラグが出たまま走行終了を迎えたため、アタックラップを決め切れなかった車両もあった。
それでも6番手のNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)までが1分17秒台を記録する接戦のタイムアタックではあった。
2023、2024年とGT500クラスを連覇したNo.1 au TOM’S GR Supraは、この日もセッション1を任された坪井がトップタイムを記録。セッション2は山下が担当してトップから0.455秒差の5番手で終えた。坪井は「今日は寒かったので、どのチームも持ち込んだタイヤが作動レンジ外だったのでは」と振り返る。そのため「タイヤの温めには苦労したし、タイムはあまり参考にならない」としながらも、流れは悪くないと自信ものぞかせた。
また2022年以来の参戦となるサッシャ・フェネストラズ(No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)は日本に戻ってこれた喜びを口にし、TGR TEAM SARDについて「脇阪寿一監督も、チームもとてもプロフェッショナルだし、関口雄飛とは2020年にTOM’Sで一緒に36号車を走らせたからね」と語りつつも、「今シーズンの目標を語るのはまだ早い。明日の走行と富士の公式テストを終えて初めて見えてくるだろう」と慎重な姿勢だ。
■GT300は午前のタイムで昨年チャンピオンのVENTENY Lamborghini GT3が貫禄を見せる
GT300クラスの午前(セッション1)は昨年王者のNo.0 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が走り出しから好調で、小暮が11周目に1分25秒475を記録してトップに立つ。結局どのチームもこのタイムを上回ることはできず、トップタイムは0号車、2、3番手は最後の赤旗原因となったNo.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)の1分25秒486、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也/奥本隼士)の1分25秒673と、0号車に迫るタイムを記録した。
午後(セッション2)では、No.9 PACIFIC アイドルマスター NAC AMG(阪口良平/冨林勇佑/藤原優汰)が48周目に記録した1分27秒712が混走のトップタイム。しかし専有走行では残り3分というところでNo.11 GAINER TANAX Z(富田竜一郎/大木一輝)が1コーナーの先でコースオフしてしまったため、このセッションで2回目の赤旗が出され、そのまま終了。その結果トップタイムはNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟/黒澤治樹)の蒲生が記録した1分27秒349となり、初日の総合は午前に0号車が記録した1分25秒475がトップとなった。
なお、セッション2序盤にクラッシュした2号車は車両のダメージが大きかったため、このセッションだけでなく2日目の走行も取りやめることになった。チームは直ちに車両をガレージに持ち帰り、破損状況の確認と公式テスト富士へ向けた修復作業に取り掛かるという。
GT500クラス・1日目総合トップタイム
大湯 都史樹(No.38 KeePer CERUMO GR Supra)
持ち込んだタイヤも今日の気象条件に合っていなかったし、(路面などの)コンディションの移り変わりも大きかった。だからここに合わせすぎると本番で惑わされちゃうと思ったので、方向性だけは間違わないように留意してテストを進めていました。ただドライでの一発アタックの雰囲気は掴めたので、そこは一安心でした。タイムはトップでしたが、(全体の)パフォーマンスはまだまだ上げなきゃいけないなと思います。
GT300クラス・1日目総合トップタイム
小暮 卓史(VENTENY Lamborghini GT3)
0番(※)をつけられることは光栄だし、嬉しいです。そしてテストだとしても、最速タイムで終えられたことは気分的にも上がります。ただこの気温だとタイヤの暖まりも良くないし、データも取りづらいので、そこは難しいんですが。持ち込み(セッティング)の状態も悪くないと思うので、良い感じで開幕を迎えられると思います。ただライバルも速いと思うので、全然楽観視はしていません。
※ゼッケン「0」はGT300クラスの前年チャンピオン車両のみが付けられる(前年のゼッケンも選択可能)。
→ 【公式テスト岡山】GT500走行1回目結果
→ 【公式テスト岡山】GT300走行1回目結果
→ 【公式テスト岡山】GT500走行2回目/1日目総合結果
→ 【公式テスト岡山】GT300走行2回目/1日目総合結果
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