- SUPER GTについて
- ニュース
- レース日程
- 順位
- チーム&ドライバー紹介
2025 AUTOBACS SUPER GTの開幕戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の決勝レースが、4月13日に岡山国際サーキット(1周3,703m×82周)で行われた。晴れの前日の予選と打って変わり、午前中からレース途中まで雨、そして後半は雨が上がって路面が乾いくという難しい展開の決勝レースとなる。この中で2024年王者のNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)が予選2位から見事な逆転優勝を決め、3連覇に向けて好スタートを切った。GT300クラスは予選4位のNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が、雨の前半も路面が乾いた後半も速さを見せて勝利を手にした。
□天候:雨・曇り| コース:ウェット・ドライ| 気温/路面温度 スタート前(13:00):11℃/15℃、序盤(13:30):11℃/15℃、中断再開(13:55):11℃/16℃、中盤(14:30):11℃/15℃、終盤(15:30):11℃/14℃、ゴール直前(16:00):12℃/15℃。
2025シーズン開幕戦の決勝レースはスタート前から波乱含みだった。前夜からの雨は朝の時点で小康状態だったが、午前10時前のピットウォークのころから再び強まり、午前11時40分からのウォームアップ走行は完全なウェットコンディションとなった。このため午後1時10分からの決勝レースでは、残念ながら岡山県警察のパトロールカーによる交通安全啓発活動のパレードラップはキャンセルとなり、セーフティカー(SC)の先導でのスタートとなった。
SCは4周終わりでピットイン。5周目から追い越しが可能となったが、直後の1コーナーの立ち上がりでNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)がスピンを喫する。さらに後ろから来たNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)と接触して2台はマシンを壊してストップ。これを回避しようとしたNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)もコースアウト。SCが導入され、そして赤旗が掲示されて、レースは中断となった。
決勝レースは午後1時55分にセーフティカーの先導で再開し、レースは11周目から追い越し可能となった。ここで、すかさず予選2位スタートのNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)の坪井が、ポールシッターのNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)の福住をダブルヘアピンで捉え、トップに浮上する。
14周目の1コーナーで、今度はNo.3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)がスピンしてコース外に。グラベルに捕まってしまったために3度目のセーフティカーが導入された。これは19周目で解除されて実質のレース再開となる。
トップを快走する1号車の後方では、No.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が予選14位から、中段グループの脱落と笹原の果敢なオーバーテイクにより着実に順位を上げ、ついに32周目のダブルヘアピンでNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)を捉えて3番手に浮上。100号車はその後もNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)の先行を許してしまい、33周目にピットへ。これを皮切りにGT500クラスの各チームは相次いでドライバー交代と給油作業に取り掛かる。
この時点の路面は未だウェットタイヤで走行せざるを得ない状況だったが、その後次第に天候が回復、路面も乾いていった。2番手の14号車は51周目、トップの1号車は52周目に給油とドライバー交代を行うが、タイヤはいずれもウェットからウェットに交換してピットを離れた。
ところがその3周後、55周目に100号車が2度目のピットイン。ここでドライタイヤに交換してコースに復帰すると、60周目に1分24秒台と上位陣のウェット時最高ラップを更新する。これでトップ2台もこれを見てタイヤ交換を決断、14号車は62周目、1号車も64周目にピットに飛び込んだ。
その後、66周目のアトウッドカーブでNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)がコースオフ。グラベルにストップするアクシデントが発生したため、4度目のSCが導入された。これによって1号車の山下は14号車との10秒以上のリードがリセットされた。
しかし1号車の後半を担当した山下は、レースが再開すると再び2番手以下を突き放しにかかる。そして2番手には14号車を抜いた37号車が浮上していた。
このまま37号車は2位でフィニッシュ。だが、No.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)のコースアウトのきっかけとなる接触をしたことで、10秒加算のタイムペナルティとなり、ゴール後の結果では6位に降格となった。
背後ではそんな波乱もあったが、2連覇の王者のNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)は2.859秒までリードを広げて82周のチェッカーフラッグを受け、逆転で優勝を飾ったこれによりTGR TEAM au TOM’Sは昨年の第8戦もてぎ、第5戦鈴鹿に続いて3連勝を達成。岡山戦においても昨年に続いて2年連続優勝をものにしている。
2位はNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)。4番手のゴールだったNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)が37号車のタイムペナルティにより3位。TOYOTA GR Supra GT500勢が表彰台を独占する結果となった。
そしてHonda CIVIC TYPE R-GT勢では一早くスリックタイヤを投入して猛然と追い上げたNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が4位。Nissan Z NISMO GT500勢ではNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)が最上位の7位でフィニッシュしている。