SUPER GT 2026 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【第2戦 富士:予選日】The Voice:No.61 小澤正弘総監督

 

新エンジンに懸ける期待と不安

今大会でのポールポジション獲得によって、GT300クラス最多となる17回のポールシッターとなった山内英輝選手(No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT)。その山内選手と、相棒の井口卓人選手がドライブする「SUBARU BRZ GT300」は絶対的なスピードを武器に何度も“最速”を誇ったが、決勝ではエンジントラブルに泣くことも多かった。その61号車が今シーズン、新たに手に入れた“武器”の実力は──!? 61号車が搭載する3.0ℓ水平対抗6気筒の新エンジン「EG33」について、小澤正弘総監督にうかがいました。

 

 

No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT
小澤正弘総監督

簡単に『勝つ』とは言えないけど、『勝てる』シナリオを描く

 

── 61号車は今シーズン、新しいエンジン「EG33」を投入しましたが、まず最初に開幕戦を迎えるまでの状況を教えてください。

「走行テストに入る前に耐久テストとか台上試験をやっているんですけれども、実際に走らせるとそれまで出ていなかったトラブルが出て、富士での公式テストでは水漏れが止まらなくなってエンジンを載せ替えたりもしました。その前からトラブルの兆候が分かっていたので対策品を一生懸命作っていたのですが、公式テストには間に合わずギリギリまでトラブルに追いかけられて……第1戦に向けてなんとか間に合って、無事に走り切れたという状況でした」

 

── 開幕戦を振り返って、どのように評価されていますか?

「新しいエンジンを投入したことでストレートではなかなか抜かれないということもあって、冬の間にタイヤをいろいろ比較して、開幕戦では耐久性重視のタイヤを選びました。でも、それがうまくハマらず、タイヤをうまく発熱させることができずに予選落ちという苦しい状況になってしまいました。決勝は25番手スタートだったんですけど、ペースは良かったですね。今までのEJ20エンジンは直線がすごく遅かったのでなかなか抜けなかったんですが、今は(スピードで)戦えるエンジンになったので、競り合って前に出ることができるようになって、ポジションを上げることができました。でも、開幕戦はすごくクリーンなレースでFCYもSCも出ず……そういう状況では8ポジションを上げるのが精一杯という感じでした。エンジンはトラブルもなく、その点では及第点には達したかなと。80点くらいですかね」

 

── 今大会、予選Q2では最高速も記録してポールポジションを獲得しました。

「最高速がそれなりに高いなというのは見えていたんですが、予選が始まるまでは283km/hぐらいかなと。それがモニターを見ていたら288km/hでビックリしました。予選中はすごい追い風だったんですけど……今までのEJ20エンジンだと追い風になっても出力のベースが低いこともあってそんなに伸びないんですけど、(今年のEG33は)上の回転にまだ余裕があるからか、すごく伸びてくれて……ちょっとビックリって感じでしたね。嬉しい驚きでした」

 

── ドライバーのふたりから予選のQ2に向けてリヤの足回りのセット変更をしたと聞きました。

「基本的には公式練習の走りから『もう少し前後のバランスを変えないといけないね』という話があったんですけど、やっぱりQ1に向けてそれをやるのは“冒険”ですから、井口(卓人)くんにはそのままいってもらいました。でも、井口くんの感覚的に『それが正解なんじゃないか!?』という話があったので、Q2に向けてセット変更をしてみたら、見事にまた良くなって、それでレコードタイムが出せるほど速く走れました。それまでは100Rとかコーナリングに苦しんでいたんですけど、だいぶ解消されましたね。路面が良くなったってこともあるんですけど、クルマのバランス自体がだいぶ良くなったなという感じです。タイヤの耐久性を考えても、4輪がちゃんと使えているという意味では良い方向にいっていると思います。ただ、路面温度とかコンディションによってタイヤの挙動がだいぶ変わってくるので、そういう点では今の重量配分でのデータがしっかり取れていないところもあって、どこまでが限界なのか見えていない部分はあるんですけど、だいぶ方向性は見えたのかなと思っています」

 

── 決勝に向けて、新しいエンジンの耐久性はどのようにとらえていますか?

「去年までのEJ20の2ℓエンジンで今の馬力を出すのは限界で、かつ耐久性的に問題があるということで新しいエンジンを作りました。それがまだ生まれたばかりなので、正直100%の自信がありません。2年ぐらい熟成すれば自信をもっていけるんでしょうけど……FIA-GT3なんかは非常にたくさんの耐久テストをこなしてきていると思うんですが、我々は1台しかなくて、そこまでできませんから、まだ不安要素も多く、明日の決勝に向けても不安がある状況です。なので、手堅い方を選びつつセットアップして、うまく最後まで走り切れたら嬉しいなという感じですね。後ろにいるのが31号車(apr LC500h GT)と52号車(Green Brave GR Supra GT)で、ブリヂストンタイヤでロングランは多分得意でしょうから(タイヤ)4本交換は毎回してこないと思うので、そういう意味では簡単なレースではないですし、難しくなると思います。簡単に『勝ちます』とは言えないですね(苦笑)。でも『勝てる』という“シナリオ”を思い描いて頑張ります」

 

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