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No.96 K-tunes RC F GT3
新田守男
今回も勝つためのレースを思いっきりやりたい
「(前回のオートポリスで)勝ったから(SUPER GT参戦を)やめる感じになってるように思われているかもしれませんが、そうじゃないです。チームオーナーの末長(一範)さんには、今年のはじめくらいに『引退するつもり』みたいなことを伝えてました。ただ、みんなに言ったのはオートポリス戦の数週間前くらい。長い間勝てていないという思いがずっと自分のなかにあって、どんどん負のスパイラルに入っていったんです。それで『もう引き際かな』と思い始めました。
『思いっきり走らせてほしい』とチームに言った(オートポリスの)レースで劇的に勝って……。やりたくてもできないようなことをやった感じがします(笑)。だから、勝ったときに『やめるのをやめようかな』って一瞬思ったんだけど、その一方で、今までできてなくてずっと心残りだったこと__「再度一緒に組むようになった真一と勝つこと」と「チームのメカたちに、SUPER GTでの優勝という経験をさせてあげること」ができたので、『なんかこれ、”やめどき”だな』と腑に落ちました。
僕が辞めることなんて他の人には別になんでもないことだと思ってましたが、SNSで発表したらビックリするくらい反響がありました。(オートポリス大会で)優勝したことも影響しているんでしょうが、もともと有名な選手でもないのにこれほど応援してくださってたんだと気付かせてもらいましたね。

長い間レースをしてきたので印象的な参戦車両たくさんあるけれど、(トヨタ)MR2(1998年〜1999年)やガライヤ(2003年〜2005年/2007年〜2010年)が特に印象深いですね。とりわけガライヤは存在感のあるクルマでしたね。
レースもこれだけ戦ってきたからいろいろ思い出もありますが、今、ナンバーワンのレースを選ぶとしたら、この前のオートポリスかもしれないですね。(レース展開が)なんか脚本が用意されて作ったドラマみたいだったでしょう!? だから、(オートポリス決勝日の)日曜夜に、影山(正彦)監督と、(高木)真一とでひっそり(優勝の)居酒屋で打ち上げしながら、『こんなドラマみたいなこと、ある!? 夢じゃないよね』ってずっと言ってたんです。周りの人もビックリしただろうけど、一番ビックリしていたのは僕たちですから。やりたくてもできないことをやったような感じがします。あのときはタイヤテストがあった翌朝に、『今日、日曜日じゃないよね?』とみんなに聞きました(笑)。
優勝後に迎える最終大会ですが、今回も勝つためのレースを思いっきりやりたいです!ミスしちゃうかもしれないけど、めいっぱい楽しみたいなと思います。これから先のことはなんにも決まっていないし、なにをするかも考えてないので、どうしようかなぁという感じ。ただこのたびの優勝を機に応援してくださった人たちがいたことを気づかせてもらえたので、今後もお世話になったこの世界で、なにかしら微力ながらも貢献できるようなことをやっていきたいとは思いますね」
