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□公式練習1 天候:曇り| コース:ドライ
2013年以来のセパン・インターナショナル・サーキットでの公式戦がスタートした。南の国の6月だけに高温多湿が心配されたが、この日の午後はギラギラとした太陽が照り続けるという状況ではなく、確かにムッとした暑さ(熱風)はあるものの、雲が広がると日本より厳しい暑さという印象はなかった。 久々のセパンということで、予選日の前日にも公式練習が行われることになった。26日の午後4時30分(現地時間。日本は午後5時30分)から公式練習の1回目がスタートした。まずはGT500クラスとGT300クラス混走で1時間、続いてクラス毎の専有走行が15分ずつ行われた。
セッション開始とともに順次28台がコースイン。すぐに出なかったのは、GT500クラスではNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)、No.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)の4台で、GT300クラスはNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)とNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(平手晃平/金丸コウ)だった。なお、すぐに出なかった各車も10分から20分過ぎには、走行を開始した。
まず3周でNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)の山本が1分53秒131を記録して、計時の先頭に名を刻む。これまでのGT500クラスコースレコードは、2007年にNo.18 TAKATA童夢NSXの小暮卓史が記録した1分54秒304なので、この後にこれを上回ってくると予想された。
セッション折り返しの直前にNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)の阪口が1分53秒323で2番手に浮上。この時点では、100号車、19号車に続くのはNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)とNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)だった。また、折り返しを過ぎたところでNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が1分53秒304で2番手に浮上する。
その後、混走も残り15分で、ここまで19号車で走行を続けて阪口がついに1分53秒を切る、1分52秒23を記録して最速タイムを更新。すると、ピットに戻ってあとの走行を国本に託す。
そして混走時間が終わり、GT500のトップタイムは19号車で、これに100号車、37号車、16号車、No.3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)のトップ5となった。
GT500クラスの専有時間になると、日差しもやや遮られており、さらに雲が広がっていた。明日の練習走行2回目は午前で予選時間の時間帯と異なりクラス専有時間はないので、この期にと各車は予選シミュレーションを行う。このため、開始早々にコースに出たの19号車と14号車だけで、しかも14号車は1周でピットに戻った。そして、14号車を含めラスト7分から5分まででコースインを行った。なお、23号車だけは専有時間での走行は行わなかった。
そして、目まぐるしくトップが入れ替わっていき、チェッカー直前にNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)の大草が1分51秒314でトップに立つが、直後に100号車の牧野が1分51秒072で、再びのトップ奪還。さらに37号車の笹原が1分51秒224まで詰めるが100号車には届かず2番手。これで、GT500クラスの走行は100号車CIVIC TYPE R-GT、37号車GR Supra GT500、64号車CIVIC TYPE R-GTのトップ3で、続いてNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)と12号車Zが4、5番手となった。
GT300クラスの混走序盤はNo.0 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が2分4秒961で、まずはトップに座る。さらに10分経過でNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)の山内が2分4秒591で0号車の前に出る。
そして、走行前半で周囲を驚かせたのはNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMGだ。この週末に海外の24時間レースに出場する谷口信輝と片岡龍也に代わって、ベテランの中山友貴とルーキーの奥本隼士が4号車AMG GT3を任された。そして、混走時間の折り返しで奥本が2分4秒345を出して、なんとトップに立った。直後に0号車の小暮も2分4秒513とするが、2番手だ。これで昨年の王者0号車、ポールポジション最多タイ記録を持つ61号車の山内を2、3番手に従える状況だった。
そして混走終盤には今大会のワイルドカード(選手権外の特別参戦)の地元チーム、No.611 EBM GIGA 911 GT3(Adrian D Silva/Dorian Boccolacci)のBoccolacciが2分3秒382を記録して、トップを獲得。このタイムは前回のセパン、2013年にNo.55 ARTA CR-Zの高木真一が記録した2分3秒025に迫るレコード級のタイムだ。そして、前戦の第2戦富士で初優勝のNo.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)も2分4秒434までタイムを刻んで、611号車と4号車に次ぐ3番手となる。これで、混走時間は終了となった。
そのまま専有走行となるが、ここでタイムを上げたのは0号車の元嶋で、2分3秒台に入れると最終的には3秒416とセパン地元の611号車に0.031秒まで迫っての2番手となる。さらにJLOCの僚友No.87 METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮/坂口夏月)も、終了間際に2分3秒722を記録して混走時の12番手から、0号車に継ぐ2番手ジャンプアップした。
これで専有走行が終了したが、この公式練習1回目では地元チームの611号車ポルシェがトップを獲得。これに0号車と87号車のランボルギーニが続き、混走時のタイムで4号車AMG、6号車フェラーリ、そして61号車BRZ GT300というトップ6となった。
牧野 任祐(No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT)
「クルマは持ってきた状態からある程度調子良く走っている」
今日の走行では、オフのテスト(セパンでのメーカーテスト)のときと路面の状態がかなり違っていました。結果、ラップタイムも遅くなった感じです。GT500クラスの専有走行では僕がアタックシミュレーションを担当したんですが、それ以前の走行だと、山本(尚貴)選手から引き継いだ直前のタイムはまだ1分54秒台でした。確かにラップタイムの上がり幅としてはかなりあったんですが、正直テストでのものが全部参考になるかどうかと聞かれても、そのときのコンディションとは違いすぎてなんとも言えないですね。とはいえ、クルマは持ってきた状態からある程度調子良く走っています。
とりあえず、今のところは順調に来ていますが、予選に向けてコンディション含めてラップタイムももうちょっと上がってくると思うので、そこに対してアジャストはしていかないといけないかなと思います。明日(27日午前に)、また練習走行があって午後から予選と、今回はちょっと変則的なスケジュユールですが、しっかり準備を進めていけたらなと思っています。がんばります!
Dorian Boccolacci(No.611 EBM GIGA 911 GT3)
「自分のやるべきことに集中して、周りのことはあまり気にしていなかった」
セパンサーキットは今年2回、去年1回走ったことがあるだけで、今回が4回目の走行になります。もちろんトップタイムは嬉しいんですけど、自分としては今回のテストメニューをこなすことを中心に考えていました。
ほかのチームがタイヤや燃料のマネージメントをどのようにしているかが分からないので、自分のやるべきことに集中して、周りのことはあまり気にしていませんでした。ただ、明日(27日)の午前中の公式練習でも速ければ自分の自信になりますし、反対に遅ければ、もっとやらなければいけないことも見えてくると思うので、そこらへんを試しながら予選に臨みたいなと思います。自分たちの力を出し切って、ドライバーもチームもクルマもベストの状態にもっていきたいですね。
SUPER GTはとても素晴らしいし、プロフェッショナルな感じがしますね。すごくいいドライバーもたくさんいて、サッシャ・フェネストラズとかジュリアーノ・アレジ、ロベルト・メリ・ムンタン、松下信治とか、シングルシーターのレースで戦ったドライバーたちもいて、……懐かしい顔ぶれに会えて、すごく嬉しいです。