- SUPER GTについて
- ニュース
- レース日程
- 順位
- チーム&ドライバー紹介
- English
- Japanese
5月13日に鈴鹿サーキットで開催されたGTエントラント協会(GTE)主催の合同テスト時に火災に見舞われ、第3戦セパン大会を欠場したSHADE RACING。一時は車両の入れ替えも検討されたほどの損傷を受けながら、No.20 シェイドレーシング GR86 GTが見事復活を果たしました。火災の状況から復活に至るまでの経緯、そして、今大会に懸ける思いをチームを牽引する平中克幸選手にうかがいました。
No.20 シェイドレーシング GR86 GT
平中克幸選手
復活したからにはカッコイイ姿をファンのみなさんに見せたい
── 5月のGTEテストで車両火災に遭い、6月末の第3戦セパン大会を欠場しました。復活が叶うまでのお話をうかがいたいのですが、まずは車両火災のダメージについて教えてください。
「ほぼ全焼ですね。かなり長いこと燃えていました。その時は僕が乗っていたんですけど、最初は後ろから少し匂いがしたのでピットに入る予定でした。そこから煙が出始めて、なんとかピットに戻ろうと思ったんですけど、コクピット内に煙が充満してきたので、慌ててクルマを止めました。消化器をかけたんですけど、風があって全然火に届かなくて……もちろん(オフィシャルも)消化活動には来てくれましたけど、サーキットの一番奥だったので到着までに時間がかかって、ほぼ全焼でした。ガスバッグには引火しなかったんですけど、燃料ホースとか、そのあたりに引火したので燃え上がるのがかなり早かったようです」
── 車両購入のウワサもありましたが(TOYOTA GR)86の修復を決めた理由は?
「SHADE RACINGとしてSUPER GTを始めて4年目になるんですが、この86でスタートしているということもありますし、SHADE RACINGの86を楽しみにしてくれているファンの方々もたくさんいるので……。別のクルマを購入することも検討したんですけど、やっぱり直せるものはしっかり直して、今までやってきた流れを断ち切らないようにしようというのが最終的な決め手になりました。モノコックはそのまま使っています。(車両製作をした)aprにクルマを持っていってチェックしていただき『このままイケる』ということで、そのまま使っています」
── すぐに修復に動き出したんですか?
「まず修復か車両購入かというところで検討しました。ただ、すぐにマレーシア大会(に向けた搬出)があって、僕たちは参加資格も獲得していたので、なんとかそこに出たいという気持ちがありました。そこに出るためにはどうしたらいいのか? という検討をして、そのなかで『間に合わない』という判断が下されました。その後、どうやって残りのシーズンを戦おうかというところで何度も検討を重ねました」
── メカニックさんは相当ハードだったと思います。
「クルマとしてはチェックであったりとか部品が揃うまでに多少時間もありましたけど、クルマがファクトリーに来てからは本当にハードワークの連続でした。睡眠時間を削ってまで、なんとかこのレースに間に合わせようという気持ちで、社員メカニックはもちろん、外注(メカ)さんも総出でやってくれました。本当に大変だったと思います。だからこそ、結果につなげたいですね」
── 今大会直前の7月30日にテストしたとのことですが、実際にクルマが完成したのはいつだったのですか?
「先週の土曜日(7月26日)にエンジンに火が入って、月曜日(7月28日)にエンジン屋さんにチェックしてもらってという感じで、本当にテスト直前、29日に走れる状態になったという感じです。30日のテストは(Cドライバーの)佐野(雄城)選手に乗ってもらったんですけど、トラブルなく走れていたので、本当に良かったのひと言でした」
── 今日の公式練習では清水英志郎選手が10番手で「クルマは元どおり」とおっしゃっていましたが、選手として、この場に戻ってこられて、平中選手が一番に思うことはなんですか?
「(清水選手から)クルマは元どおりになっていて、バランスも直っていると聞いたので、メカのみんなには本当に感謝ですね。僕はマレーシア大会をテレビで観ていたんですが、すごく不思議な感覚でしたし、ここに戻れて、なによりホッとしています。パーツが揃わず、この富士にも間に合わないかも!? という話も出ていたので、30日にテストができた時には本当に良かったなという安堵感がありました。それからはここ(第4戦富士大会)に向けて集中してきました」
── 最後にこの“復活戦”に懸ける思いを聞かせてください。
「まずは今日、清水選手に頑張ってもらって、そこからいいフィードバックをもらって明日につなげたいですし、復活したからにはカッコイイ姿をファンのみなさんにお見せしたいと思います。そして、しっかりと結果につなげて、メカニックたちの頑張りにも応えたいなと思います」