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SUPER GTの8月は第4戦富士に続き、8月22日(土)、23日(日)に2026 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」が鈴鹿サーキットで開催される。夏の鈴鹿と言えば、長距離レースという印象もあるが、この第5戦は通常の300kmレース。前戦に続いて、予選から一瞬も気の抜けない緊張感のある戦いになるだろう。また8月下旬で、まだかなりの暑さが予想される。マシン、タイヤ、そしてドライバーにとっても過酷な一戦である。前戦のGT300クラスではタイヤ2本交換の作戦を採ったチームが勝ったが、この鈴鹿で同様の戦術を用いたり、燃費を考慮したりとチーム首脳も工夫を凝らした戦い方をしてくるか、それとも速さで押し切るのか? サクセスウェイトの差も気になる中盤戦だけに、各チームの知略やポリシーが発揮されるレースとなりそうだ。いや、ひたすらご贔屓チームの勝利だけを信じて応援観戦するのも楽しいだろう。
※トップの写真は2025年第5戦鈴鹿のスタート
■サクセスウェイトが明暗を分けそうなGR Supra勢。鈴鹿2勝目を狙う37号車とSWが少ない19号車に注目!
開幕戦と第2戦を連勝したNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)は、サクセスウェイト(SW)が80kgとなった第4戦の予選は11位。それでも決勝ではジワジワと順位を上げて、終わってみれば、なんと4位でゴール。タイトル争いでは、早くも36号車が独走する様相を見せている。しかしSWが96kgとなる第5戦は坪井も「いよいよ無理かも」とつぶやくほど。だが天候の急変などがあれば、レース巧者の彼らだからこそ、驚きの展開を見せるかもしれない。
では、TOYOTA GR Supra GT500勢で現実的に優勝に絡みそうなチームはどこか? まずは前戦富士で3位表彰台に上がったNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が第1の優勝候補だ。前戦こそ活躍したが、他の2戦では無得点。その分、SWは22kgとレース巧者のTOM’Sにとっては比較的軽い。しかも鈴鹿では2024年第3戦でのポール・トゥ・ウインも記憶に新しく、彼らとしても勝利を狙うはずだ。そして鈴鹿ではポールポジション1回(2022年第3戦)、優勝1回(2023年第3戦)を記録するNo.19 WedsSport BANDOH GR Supra(国本雄資/阪口晴南)も候補の1台といえる。SWはわずか4kg、このチャンスをぜひともモノにしたい。GT500クラス唯一のヨコハマタイヤユーザーだけに、タイヤがコンディションにハマれば独走することもありえそうだ。


■第4戦をワン・ツーで快勝したPRELUDE-GT勢。ホーム鈴鹿では8号車が悔しさを晴らすのか、それとも?
ドライバーが第2戦富士を「悪夢」と言うほどに、HRC PRELUDE-GT勢の序盤2戦は厳しい状態だった。約3カ月のインターバルを経て、マシンの見直しが進んだ。そして第4戦富士ではNo.8 #8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT(太田格之進/大津弘樹)がポールポジションを獲得し、予選3位までをPRELUDE-GTが占めた。さらに決勝でも、No.100 STANLEY HRC PRELUDE-GT(山本尚貴/牧野任祐)と8号車が最後まで争ってのワン・ツーを決めて、マシン面での暗雲を見事に晴らした。
迎える第5戦は、Hondaのホームコースの鈴鹿。SWが54kgに増えた100号車は厳しいだろうが、他のPRELUDE-GT勢には大きなチャンスだ。中でも前戦で悔しい思いをした8号車こそ、勝利に飢えているはず。スーパーフォーミュラでは大活躍の太田と大津のコンビで、今度こそポール・トゥ・ウインを期待したい。
そしてARTAのもう1台、No.16 #16 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT(野尻智紀/佐藤蓮)も楽しみな存在だ。8号車と同じパッケージでもあり、今度はARTAでのワン・ツーも期待できそうだ。また、前戦ではアクシデントに見舞われ、マシンを大きく損傷したNo.64 Modulo HRC PRELUDE-GT(大草りき/イゴール・オオムラ・フラガ)も、無事に鈴鹿のエントリーリストに名を連ねた。短期間で64号車を復活させたチームスタッフにも声援を送ってほしい。


■前戦は苦戦を強いられたZ NISMO勢。得意の鈴鹿で逆襲を決めろ! 12号車と24号車に期待感が高まる
前戦でPRELUDE-GT勢は悪夢を晴らしたが、そのレースで「悪夢」を見たのが、Nissan Z NISMO GT500勢だろう。決勝前の雨でセーフティカー先導のスタートとなり、その際にZ NISMOの2台が接触し、さらに他車とのアクシデントを引き起こしてしまった。このアクシデントによりNo.23 MOTUL Niterra Z(千代勝正/高星明誠)は決勝をほぼ走れず。No.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)はペナルティもあって最下位でレースを終えた。残るNo.24 リアライズコーポレーション Z(名取鉄平/三宅淳詞)も、想定より低かった路面温度とタイヤのマッチングに苦しみ、結局12号車の前の11位でレースを終えた。
ただ、3台とも車両に問題があったわけではなく、沈んだ要因は明らかだ。12号車の平峰も「決勝のペースは悪くはなかった」と語る。ダウンフォースが重要となる鈴鹿は、近年Z勢が得意とする一戦だ。特に2022年に鈴鹿でテール(予選最下位)・トゥ・ウインを決めた12号車にとっては、鈴鹿での1勝がチャンピオン獲得につながり、2023、24年と連続で表彰台に上がる自信のあるコースだ。そして24号車は前戦、今年から使用するブリヂストンタイヤにマシンを合わせきれなかった。だが4戦目を迎えて、それも理解が進んできたはずだ。ブリヂストンを使ってきたZ勢2台や三宅の経験も活かして、ベストマッチのタイヤを得られれば、速さを見せてくれるだろう。


■GT300で鈴鹿を得意とする296GT3、ウラカンGT3、AMG GT3が優位!? そして5号車86MCや61号車BRZにも期待
鈴鹿サーキットは高速型でもテクニカル型でもなく、全体的にバランスの良いレイアウトと言われている。強いて言えば、ダウンフォースの高さが有利に働く傾向を持っている。そのため、優位に立ちそうなのは、ダウンフォースが高く、コーナリングスピードに優れ、さらに扱いやすいマシンだと思われる。
今季や近年の実績から、そのような車種を挙げるなら、GT3系ではフェラーリ296 GT3やランボルギーニ・ウラカンGT3、メルセデスAMG GT3か。富士の2戦で速さを見せたNo.45 PONOS FERRARI 296 EVO(篠原拓朗/川端伸太朗)やNo.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ニクラス・クルッテン)はSWを積んでいても、勝つチャンスがあるはず。SWが48kgのNo.7 CARGUY Ferrari 296 GT3 EVO(ザック・オサリバン/梅垣清)はサクセス給油リストリクターの適用までにはならないが、なかなか厳しい状況だろう。そしてウラカンGT3のNo.88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/ダニール・クビアト)も優勝候補としたい。2024年に年間4勝を挙げた速さの復活が期待される。AMG GT3勢ではNo.18 UPGARAGE AMG GT3(小林崇志/新原光太郎)を推したい。ルーキー新原にはホンダレーシングスクール鈴鹿(HRS-Suzuka)育ちの本領を発揮してほしい。
GT300規定マシンではタイヤ無交換や2本交換といったピット戦略が有効なコースでもある。前戦富士ではNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)が見事に2本交換作戦で逆転優勝を果たした。だが52号車はこの勝利でSWが80kgに達し、やはりタイヤの使い方が上手いNo.2 HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威/卜部和久)もSW80kgと、この2台は我慢のレースとなるはず。そこで気になるのがNo.5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/荒尾創大)。昨年の最終戦もてぎで念願のチーム初勝利を挙げたが、この鈴鹿でもMC86で2位を3回記録している。さらにルーキーの荒尾も鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(現在のHRS-Suzuka)の出身であり、持てる技術と速さを発揮してきそうだ。
そして鈴鹿での速さなら、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)も挙げなくてはならない。昨年の鈴鹿は決勝2位、山内は2021〜25年の鈴鹿8戦で4回のポールポジションを記録。今季は新エンジンを投入し、ここまでの3戦でポールポジション1回を記録。チームとしても鈴鹿は勝負のラウンドとなる。ゆえに、SUBARUファンが望むポール・トゥ・ウインという好結果を見せてほしい。




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