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AUTOBACS SUPER GTは今季も全8戦で行われるため、第5戦はシーズンの折り返しとなる一戦だ。第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」は、その名称の通り鈴鹿サーキットにおいて、8月23日(土)、24日(日)に開催される。前戦富士はスプリントの2レース制だったためサクセスウェイト(SW)が搭載されなかったが、この第5戦鈴鹿は通常の300kmレースゆえ、これまで通りに決勝はドライバー2名が乗り継いで走り、SWも搭載される。それだけにSWの重いチームはその対応に苦労し、一方でSWの軽いチームは逆襲の好機である。特に思うような成績を残せていないチームにすれば、ここで表彰台に乗れないとタイトル争いが遠ざかってしまう。第5戦鈴鹿は、そんな苦戦チームの下剋上と、ランキング上位チームの底力の激突となりそうだ。
※上写真は2024年の第5戦鈴鹿グランドファイナルのものです。
■ランキング上位の3台は苦戦もありうる!? 前戦勝利で勢いある14号車、39号車や19号車にも期待
今季は4大会5レースが消化されたが、ここまでTOYOTA GR Supra GT500勢が全勝だ。中でもNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)は2勝、2位が2回、さらに全戦ポイントを重ねてランキングトップも快走し、第5戦鈴鹿でも上位入賞を果たせば史上初の3連覇をたぐり寄せられるだろう。その反面、1号車の不安材料は100kgものサクセスウェイト(SW)だ。実際に搭載されるのは50kgだが、エンジンへの燃料供給自体を絞る燃料流量リストリクターも絞られるので予選など一発のパワーでは苦戦しそうだ。これはライバルのNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)やNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)も同様で、ランキング上位3チームは、この重いSWへの車両セッティングやドライバー対応が上位入賞の鍵になりそうだ。
対して鈴鹿で勝ちが欲しいのは、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)とNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)だろうか。どちらも決してSWが軽いとは言えないが(14号車は67kg、39号車は48kg)、14号車は前戦Race2で福住が移籍初優勝を挙げ、レースを学んだホームと言える鈴鹿での一戦だ。彼もチームとしても、ここは手堅くではなく、勝ちを狙ってくるはず。そして39号車は今季まだ勝利がないが、鈴鹿はSARDとしても2023、22年に表彰台に上がり、関口とフェネストラズも鈴鹿の表彰台に上がっているだけに、チャンスは十分ある。同じく未勝利ゆえSWが軽いNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)と共に“1番”だけを見据えてくるだろう。
■ホーム鈴鹿で前戦の不振を晴らす快走を期待!SWの軽い16号車と64号車が大きなチャンス
Honda CIVIC TYPE R-GT勢は第2戦富士でNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が決勝2位、第3戦マレーシアではNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が3位と連続表彰台を得て、勢いを得たかに思われた。だが、ストレートが速い車両特性も得意なはずの富士での第4戦の2レースでトップ6すら逃す結果となってしまった。それだけにHondaのホームコースである鈴鹿での第5戦は、いつも以上に陣営全体で“勝ちたい”一戦となるだろう。
中でも、今季はアンラッキーもあって未だ無得点のNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)は勝利を渇望してしているはず。16号車としては2023年第3戦では優勝、昨年の第3戦も今季ドライバーで3位表彰台と得意のコース。しかもSWも0kgゆえに、ぜひ彼ら&応援するファンの鬱憤を晴らす快走を期待したい。そしてSW重量では9kgと軽いNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)にも、2017年の鈴鹿優勝を再現を期待だ。
■鈴鹿はZ勢が、特に12号車が得意とするコース!そして3号車も優勝争いに加わる可能性あり
NISSANファンにとって、鈴鹿は良い想い出があるコースであろう。2020~23年の鈴鹿5連勝、しかも12号車と23号車はテール・トゥ・ウインの大逆転劇を見せてくれた地である。当時ほどの利はないだろうが、Z NISMO GT500の車両特性と鈴鹿の相性は悪くない。特にNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は直近の5戦で、2022年第5戦の大逆転優勝を含めた表彰台3度という好相性で大きな自信があるはず。この第5戦鈴鹿で優勝すれば、2022年のようなチャンピオンロードが再び見えてくるかもしれない。
そしてZ勢からもう1台を挙げるなら、No.3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)か。鈴鹿では2022年第3戦で優勝している3号車だが、当時は現No.23 MOTUL AUTECH Zの千代勝正/高星明誠がドライブしていた。だから23号車も優勝候補に挙げたいところではある。だが前戦富士で12号車に次ぐ成績を残しており、SWの少ない3号車が佐々木のスピードを活かして予選上位につけ、決勝でも優勝争いに絡んでいく展開を期待したい。そして最後は鈴鹿レーシングスクール&三重県出身の三宅が逃げ切る。これもNISSANファンが納得してくれる勝利シナリオでないだろうか。
■GT300もランキング上位は我慢のレースとなるか? 0号車ウラカンや61号車BRZの逆襲に期待!
GT300クラスでも開幕戦岡山で勝ったNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)がドライバーランキングで第4戦までトップを維持している。そしてランキング2位のNo.777 D’station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)など上位4チームがサクセスウェイト(SW)100kgか、それに近い状況となっている。今季からGT300クラスでも安全を考慮してSWの搭載重量は50kgまでで、以降は決勝ピット時の燃料給油で使用するパイプにリストリクターを装着して給油時間を増やす方式で、相当のハンディを課する方式となっている。これに対して65号車など上位チームがどんなSW対策をして、上位に食い込んでくるのか興味深い。
そして第5戦鈴鹿で優勝争いに絡んでくるのはどこか? まず昨年の第5戦(最終戦)鈴鹿でポール・トゥ・ウインを決めたNo.0 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)に注目したい。連覇が期待されていたが、ここまでの4戦はアンラッキーもあって未だ表彰台に上がっていない。それだけにここで優勝、最低でも表彰台に届かないとタイトル争いから取り残されかねない。この第5戦は0号車の正念場となりそうだ。また0号車と同じウラカンGT3 EVO2を使うNo.87 METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮/坂口夏月)も、鈴鹿で注目の1台だ。松浦はGT500時代に優勝も記録し、2023年第5戦では現在の体制で2位表彰台に上がっているので、勝つ可能性は十分にある。
そして、今季は車両を新型としたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)にも鈴鹿では期待したい。こちらもマシントラブルもあって大きなポイントに届いていない。だが間違いなく新型BRZには速さがあるので、予選でフロントロウを得れば決勝で300kmを逃げ切ることも可能なはず。前戦でもトラブルに泣いたが、チームとSUBARUが確かな対策を施せば、鈴鹿だけでなく後半戦の主役に躍り出るだろう。そしてダークホースに挙げたいのは、No.5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/木村偉織)だ。今季は2023年のスーパーフォーミュラ・ライツ王者の木村が加入して戦力がアップ。前戦富士のRace2では木村が決勝4位と表彰台目前まで迫った。今季はGT300車両の規定変更でタイヤサイズが変わったため、タイヤ無交換作戦が簡単ではなくなっているが、この鈴鹿300kmで上手く決められれば2022年第3戦鈴鹿以来の表彰台、さらに終盤の5号車に速さがあればチームの初優勝もあるかもしれない。
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