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2025 AUTOBACS SUEPR GT第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」の決勝を前に、GTアソシエイション(GTA)は定例記者会見を行なった。このなかで、坂東正明GTA代表が2027年から使用するタイヤについて言及した。GT500クラス、GT300クラス両クラスにおいて、タイヤをワンメイクとすることを明らかにした。
これまでさまざまなタイヤメーカーが参入し、今シーズンはGT300クラスは4メーカー、GT500クラスは3メーカーが参画。SUPER GTの前身である全日本GT選手権の頃から多数のタイヤメーカーがチームとともに戦いを続けているが、ついに2026年をもってその”コンペティション”に終止符が打つこととなった。
「(私自身が関わるようになった)2008年からコスト削減に取り組んでいるなかで、(SUPER GTでは)国内の自動車産業界がモータースポーツという枠の中で戦ってきたが、環境問題や各企業のコスト問題が出てきた。GT500ではTOYOTA、NISSAN、Hondaの3メーカーは今後も続けていくことに相違はない。一方、タイヤについては参加するだけでなく、企業として結果が求められるということも事実。チームはタイヤコストが高騰しており、また開発タイヤとコマーシャルタイヤとの差異も出ている。エントラント(参戦チーム)ともずっと話し合いをしてきた。その結果、2027年からワンメイクタイヤ化することとなった。気持ちとしては非常に辛い。“ガチンコ勝負”を求めてやってきただけに、苦渋の決断、断腸の思いがあるが、実施する方向になったことを報告する」と語り、厳しい表情を見せた。
記者会見の終わり、改めてタイヤワンメイク化へと舵を切ることになったことに触れた坂東代表は「そういう時代を迎えたということかもしれないが、4社には本当に感謝している。今まで“足”という土台を築き上げてくれたタイヤ屋さんとは継続してやりたいが、環境としては今のものではできなくなっている。それが今の方向性なのだろう。2027年を迎えたら(タイヤメーカーが)2社か、あるいは1社になるかどういう形になるかわからないが、(タイヤメーカーには)『心より御礼申し上げる』という気持ちでいっぱいだ」と何度も感謝の気持ちを繰り返した。
このあと、プレスからの代表質問として、10月1日にスポーツランドSUGO(宮城県)において株式会社ホンダ・レーシング(HRC)がシェイクダウンを行なった新型車「PRELUDE(プレリュード)」をベース車両にしたGT500車両「Prelude-GT」についてコメントを求められた。なお、HRCでは、この車両で2026年からGT500クラスに参戦を発表している。
写真提供:HRC
坂東代表は「(来シーズンから)プレリュードを出してくるということは、TOYOTAじゃなくTOM’Sに負けたくないということじゃないのか?」と笑いを誘いつつ、現行車のCIVIC TYPE R-GTに対して「せっかく出したのだから、もうちょっと見たい。そういう思い入れもあるので、あのまま展示しておきたいという気持ちがある」と語った。その一方で、「SUPER GTに対応する技術開発を行ない、新車で参加していただけるのはうれしい」と新型車両による参戦に期待を寄せた。
写真提供:HRC