SUPER GT 2025 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【第8戦プレビュー】決戦となる最終戦もてぎ!チャンピオン決定の激戦を見逃すな!!

 

 

2025 AUTOBACS SUPER GTの最終戦が、いよいよ間近となった。11月1日(土)、2日(日)に、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)で第8戦「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」が開催される。昨年は第5戦鈴鹿が12月に延期されたため、もてぎ大会は最終戦ではなかったが、今年は2年ぶりの“最終戦もてぎ”だ。決勝は通常といえる300kmレースで、遂に両クラスの“チャンピオン”が決定する。GT500はドライバーランキングトップのNo.1 au TOM’S GR Supra以下、上位6台によるタイトル争いとなる。まずは1号車が3連覇を達成するかが焦点だ。また今季限りとなったHonda CIVIC TYPE R-GTのNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTが逆転でのタイトル獲得の期待もある。GT300ではNo.65 LEON PYRAMID AMGとNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが僅差でタイトルを競うが、それに20歳コンビのNo.7 CARGUY FERRARI 296 GT3も割って入る。この他ランキング上位10位までの9チームが可能性を残す混戦模様。果たして誰がチャンピオンを勝ち獲るか? そして今季最後の勝者となるのは? 最終戦もてぎは最後の最後まで目が離せない劇的な一戦となりそうだ。

※上の写真は昨年の第8戦もてぎのスタート

 

■注目はやはり1号車の3連覇達成か!? GR Supra勢の4チームも逆転タイトルに挑む!

 先に述べておくが、GT500クラスのポイント制はこれまでと大きくは変わっていない。各戦で優勝すると20点、以下10位(1点)までがポイントを獲得できる。これにドライバーはポールポジション(予選1位)で1点を追加(この付与点数は昨年から変更)。チームは決勝完走チームに対し、1位との周回数差で3〜1点が与えられる。このポイント表は本サイトのメニュー「順位」で表示されるランキング表下に表記されている。この全8戦分のポイントをすべて加算して、最多の者がチャンピオンとなる。もし同点の場合は優勝回数の多い方、これが同じなら2位回数、3位回数を比較して多い方が上位だ。
 そして、今季の最終戦もTOYOTA GR Supra GT勢は、タイトル候補の大多数である5チームが名を連ねる。GT500クラスで史上初となる3連覇が達成できるか、注目されているのがNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)だ(山下個人は昨年加入のため2連覇)。今年も開幕戦岡山で優勝し、以後6戦連続でポイントを獲得。前戦オートポリスでは完走ならず、ノーポイントで終わったが、それも理由が判明しているマシン不調であり、最終戦前にエンジンを壊すリスクを考慮しての判断という事なので、最終戦への不安要素は意外と高くないようだ。1号車は決勝で1位か、2位となれば自力で圧巻の3連覇達成となる。
 対してランキング2位のNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)は1号車と6点差だ。最終戦でポール・トゥ・ウインの1戦最多となる21点を加算しても、1号車が3位以下にならないとタイトル獲得とはならない。そのため、自力だけでない“運”も必要だが、レースは、特にSUPER GTは最終ラップまで何が起こるか分からないレースで、過去にも劇的な最終戦決着が何度も起こっている。まずは果敢に攻めて、チームとして初の栄冠を目指す。

 

 

 No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)はランキング4位。可能性としては決勝3位でもタイトルの可能性はあるが、1号車が2点獲得すればチャンスは無くなる。ランキング5位のNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)と、6位のNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)は、優勝のみでタイトルの可能性を残すため、38号車、39号車、37号車はポール・トゥ・ウインを狙い、予選から1位狙いでチャレンジすることになるだろう。特に38号車はエースの石浦が今年限りでGT500の活動終了を表明しているだけに、チームも“石浦に有終の美を”といつも以上の力を発揮するだろう。

 

 

 

■前戦のCIVIC表彰台独占の勢いで、100号車が再び大逆転タイトルを決めるか!?

 前戦、第7戦オートポリスでは予選結果こそ振るわなかったが、3時間レースの決勝では見事な追い上げをみせて、Honda CIVIC TYPE R-GT勢で初の表彰台独占を達成。
 この時、優勝を決めたNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)がランキング3位に浮上して、最終戦もてぎでのタイトル争いに食い込んだ。ただ1号車とは8.5ポイント差で、決勝3位以上が最低でも必要。また同点比較になると2位入賞がないため、上位2チームに勝てない。となると、100号車も狙いは優勝、できればポール・トゥ・ウインとなる。これなら14号車は届かず、1号車も2位が必要で、獲得の可能性は増す。オートポリスでは予選より決勝の戦略で優勝を遂げたが、Hondaのホームコースもてぎでの決戦だけに、予選から全力疾走の100号車が見られるだろう。ちなみに100号車は、2020年最終戦富士の最終ラップ最終コーナー先で大逆転を起こして優勝、さらにタイトル争いも逆転で制した。ファンならそんな劇的な逆転劇を、また見てみたいはずだ。
 そしてタイトル争いには関わってないが、注目したいのが直近2戦で速さを見せているNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)大草は予選で上位に食い込む速さで第7戦はQ1で1位、決勝は後半連続の2スティント(走行機会)を任され、終盤は上位陣を抜きまくって2位表彰台を獲得。昨年のもてぎ戦も大草はQ1で1位となり、その力でポールポジションを獲得(昨年はQ1とQ2の合算タイムで順位決定)しているので、今大会でも魅せてくれそうだ。また、チームのエースである伊沢が今季限りでGT500での活動終了を表明しており、“伊沢に花道を”と大草をはじめチームの意気込みも高いはず。64号車からも目が離せない。

 

 

 

■23号車と12号車がZ勢の意地を見せるか!最終戦でラストレースになる松田(24号車)の走りに注目!!

 残念なながらNISSAN Z NISMO GT500勢は、最終戦もてぎでのタイトル争いに加われなかった。しかし、過去にもてぎでは2014年に23号車GT-R(当時は松田次生/ロニー・クインタレッリ)がポール・トゥ・ウインでタイトルを決め、2017年も23号車GT-R(同上)がポール・トゥ・ウイン。2022年には12号車Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が2位に入り、タイトルを決定と、記憶に残るいい結果を挙げている。それだけにZ勢で今季現状のトップと2番手であるNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)とNo.12 TRS IMPUL with SDG Zには良い結果、ポールポジションや決勝の表彰台で2025年を締めてほしい。
 奇しくも最終戦の1週間前、No.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)の松田がSUPER GT引退を発表した。彼は2000年から今季までGT500クラスに参戦し、今季も第6戦SUGOで名取と共に勝利して、通算最多勝記録を25勝に更新したSUPER GTを代表する名ドライバーだ。松田の存在、その引退はNISSANファンだけでなく、SUPER GTが好きな皆にインパクトを与えた。チームも、“お父さん”と慕う名取も、松田のために全力で最終戦もてぎに臨む。ぜひ松田のラストレース、その走りを目に焼き付けてほしい。

 

 

 

■GT300は65号車AMG、56号車GT-R、7号車296が優勝すればタイトルを自力獲得!最終戦で勝ちたい0号車ウラカンと61号車BRZも必見!!

 GT300クラスのタイトル争いは、今季ポイント制が変わって優勝ポイントが25点と増えたため、最終戦で可能性があるチームはドライバーランキング10位までの9チームにもなった。だが、現実的にはランキング上位4チームが有力といえるだろう。
 ランキング1位はNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)。そして1.5点差でNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(平手晃平)がつける。なお、56号車で平手と組むジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは2戦の欠場があり、タイトルの権利は平手のみになる。そして、3位は65号車に4.5点差、今季から参戦のNo.7 CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)だ。この3チームは、最終戦で優勝すれば自力でタイトルが決まる。ただし、65号車が最終戦で予選1位の1点を得て2位の場合は、56号車が優勝しても2台が同点、上位順位回数の比較により、3位回数が上回る65号車がタイトル獲得となる。

 ポイント差のある7号車に自力獲得があるのは、今季はシリーズ得点の合計が全8戦中の上位7戦分という有効ポイント制になったため。ここまで全戦で得点を重ねたチームは、このルールにより最終戦の得点が前戦7戦までの最低得点が高いなら、8戦合計からその最低得点が引かれ、低いなら7戦までの得点のままとなる。65号車(第7戦までの最低点3点)と56号車(同5.5点)だけがこれに該当する。このため7号車は、その得点差ほど上位2チームに対して不利とはなっていない。20歳のドライバーコンビ&今季初参戦チームである7号車に注目点したい。

 そして、ランキング4位のNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)は最低条件が決勝3位になる。65号車との差は12.5点もあるため、予選1位の1点も欲しい。ポール・トゥ・ウインとなれば、65号車が3位、56号車と7号車が2位でタイトル決定となるので、4回目のタイトル獲得のため予選から“1番”狙いで来るはずだ。

 

 

 ランキングトップと得点差が大きい同6位以下のNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)、No.777 D’station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)、No.2 HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威/平良響)、No.666 seven × seven PORSCHE GT3R(ハリー・キング/藤波清斗)、No.18 UPGARAGE AMG GT3(小林崇志/野村勇斗)は、タイトルを獲るには優勝しかなく、勝ってランキング上位ライバルの結果待ちとなる。最終戦ではランキング上位勢を慌てさせる存在になってもらいたい。

 これらのチャンピオン候補チーム以外でも、今季最終戦なので勝ちたいチームは多いだろう。まずはNo.0 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)。前戦オートポリスでは勝てるレースをペナルティにより3位。昨年王者がここまで未勝利だけに、もてぎ連勝中の0号車は勝ちたいレースとして臨むだろう。またNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)にとっては、使用するエンジン“EJ20”が今季限りで引退となる。SUBARUの競技用エンジンとして世界に名を轟かせ、水平対向レイアウトが奏でる“ボクサーサウンド”は同社の自慢である。2021年のGT300制覇をはじめ、BRZ GT300の心臓として井口/山内&チームと苦楽を共にしたEJ20のGT300ラストラン。このもてぎで61号車の激走も見届けたい。

 

 

 

■ドライバーズチャンピオン・ポイントシミュレーション

※同ポイントで並んだ場合は、上位入賞回数の多い方がチャンピオン獲得

■選手権ポイント GT500
◯決勝 : 1位=20pt, 2位=15pt, 3位=11pt, 4位=8pt, 5位=6pt, 6位=5pt, 7位=4pt, 8位=3pt, 9位=2pt, 10位=1pt
◯予選 : 1位(ポールポジション)= 1pt

■選手権ポイント GT300
◯決勝 : 1位=25pt, 2位=20pt, 3位=16pt, 4位=13pt, 5位=11pt, 6位=10pt, 7位=9pt, 8位=8pt, 9位=7pt, 10位=6pt, 11位=5pt, 12位=4pt, 13位=3pt, 14位=2pt, 15位=1pt
◯予選 : 1位(ポールポジション)= 1pt

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