SUPER GT 2026 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【2027年用タイヤテスト】第5戦翌日の鈴鹿サーキットで17台が参加した2回目のタイヤテストを実施。GT300クラスのダンロップタイヤを試す車両が増える

 

 

 8月23日に決勝レースが行われた2026 AUTOBACS SUPER GT第5戦『SUZUKA GT 300km RACE』から一夜明けた8月24日(月)、三重県の鈴鹿サーキットでGT500クラス3台、GT300クラス14台の計17台が参加した、2027年のオフィシャルタイヤサプライヤーによる開発テストが行われた。第4戦富士の後に行われた8月3日の第1回の開発テストに続き、今回は第2回のテストとなっている。

◎走行 9:00〜12:00 天候:晴れ/路面:ドライ

 


 

 2027シーズンからSUPER GTではGT500クラスはブリヂストン、GT300クラスはダンロップがオフィシャルタイヤサプライヤーを務めることになった。このため、2027年に向けた2回目のタイヤ開発テストが第5戦『SUZUKA GT 300km RACE』の決勝レース翌日に鈴鹿サーキットで行われた。前回の第4戦後の開発テストは終日曇り空で、気温がやや低い中で行われたが、今回の鈴鹿テストは早朝こそやや涼しかったものの、すぐに晴れ間が広がり第5戦の決勝レース同様の暑さとなった。

 

 

 この日は午前9時〜12時の3時間、走行1回のみのスケジュールとなった。コースオープンからGT500クラスの3台、GT300クラスの14台の全車がコースに入っていったが、開始から10分というところでNo.87 OPEN HOUSE Lamborghini GT3(川合孝汰/坂口夏月)が130Rでクラッシュ。タイヤバリアの修復が必要となり、28分間の中断となった。また、開始から2時間25分ほどのタイミングでは、井口卓人がドライブしていたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝/奥本隼士)がNISSINブレーキヘアピンの立ち上がりでミッショントラブルのためストップ。2回目の赤旗が提示された。

 

 

 GT500クラスでは、TGR-Dの90号車GR Supra、HRCの99号車HRC Prelude-GT、NISMOの230号車Z NISMO GT500という3台の開発車両が富士に続いて参加した。90号車は坪井翔と福住仁嶺が、99号車は牧野任祐と太田格之進がステアリングを握った。また、230号車Z NISMO GT500は千代勝正と高星明誠がドライブした。GT500クラスはショートランからロングランを行うメニューで走行。全車が1分46秒台のベストタイムを記録し、90号車GR Supraが記録した1分46秒019がこの日のトップタイムとなった。

 

 

 14台が参加したGT300クラスは、そのうちNo.2 HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威/卜部和久)、No.60 Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)、No.62 HELM MOTORSPORTS GT-R(平木湧也/平木玲次)、No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟/黒澤治樹)、No.88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)、No.666 seven x seven PORSCHE GT3R EVO(スヴェン・ミューラー/渡会太一)の6台が2027年のオフィシャルタイヤサプライヤーとなったダンロップが指定した車両で、今回2027年に向けたテストを行なった。

 

 

 また60号車LC500と65号車AMG、666号車PORSCHEの3台は富士での第1回に続く開発テストで、その他にNo.11 GAINER TANAX Z(富田竜一郎/大木一輝)、No.20 シェイドレーシング RC F GT3(平中克幸/清水英志郎)、No.22 アールキューズ AMG GT3(加納政樹/和田久/城内政樹/庄司雄磨)、No.25 HOPPY Schatz GR Supra GT(松井孝允/洞地遼大)、No.31 apr LC500h GT(小高一斗/小山美姫/チャーリー・ブルツ)、61号車BRZ、87号車Lamborghiniが参加した。

 

 

 この3時間で、多い車両で61周を走行するなど各車が精力的にテストを行なったが、GT300クラスのトップタイムは1分57秒170を記録したNo.30 apr GR86 GT(永井宏明/平良響/織戸学)。開発テストを行なった2号車GR86が2番手、60号車LC500が3番手につけた。

 

 

GT500クラスのタイヤ開発テスト参加者のコメント

○坪井 翔(No.90 TOYOTA GR Supra)

「開発タイヤとワンメイクタイヤの違いは感じていて、実際に構造やコンパウンドで何を使っているか僕たちは知らないので、本当に先入観なしに乗った感じです。ある意味ブラインドテストのような感じでやっています。富士で乗った時は、割と違いはある印象で、今まで使っているタイヤと乗っているフィーリングは違うと感じましたが、とはいえ、やはりブリヂストンなので、フィーリングは全然違うけど、すごく劇的な変化がしているようには感じません。ただ、何を目指してワンメイクタイヤを作るのかという点では(クルマの)3メーカーとタイヤメーカーと議論して、よりレースとしてお客さんにおもしろく観てもらえるタイヤはどういうものか、そこは始まったばかりという感じです。第一歩としてはすごく良いタイヤだと感じていますが、ここから何を目指していくのか、というところですね」

 

 

○高星明誠(No.230 Nissan Z NISMO GT500)

「第5戦鈴鹿の予選とは一概には比べられませんが、思ったより今までのタイヤと比べてパフォーマンスは落ちていない印象はあります。前回の富士(テスト)とフィーリングは同じですが、今までレースで使っているタイヤに対しては特性の差を感じています。今までとは違う感覚を得ているので、慣れていく必要がありますし、乗り方やクルマのセットアップの方向などアジャストしなきゃいけないと感じています。でもフィーリングの差はあるのに、タイムはそこまで大きく変わってないのはすごいと思います。今の段階ではハード、ミディアム、ソフトの差は大きいと感じますが、レースではみんながひとつの種類を選ぶとタイヤ選択が偏ってしまってコンパウンド差の意味はなくなる。差は大きすぎても小さすぎてもダメなので、難しいですよね」

 

 

○牧野任祐(No.99 Honda HRC PRELUDE-GT)

「富士のテストもそうでしたが、僕は正直それほど今までのタイヤとの違いを大きくは感じていなくて、今回も普通に走っています。もちろん、(クルマの)メーカーごとに意見は違うのかもしれませんが、僕たちとしては特にそれほど大きい変化はなく、違和感なく走れるなと感じています。ラップタイムを見ても、タイムやパフォーマンスが大きく落ちそうな雰囲気はあまりないと思っています。逆に、個人的にはもうちょっとタイムは落ちてもいいと思ったりしますが、そうなるとGT300(車両)との兼ね合いもあるので、レースではまた大変ですからね。富士でロングランをした時もかなりペースが良く、逆に良すぎるのもどうかと思いますね。レースがおもしろくなるひとつのアイテムとして、(タイヤも)うまく機能してくれたらいいなと思います」

 

 

2027年オフィシャルタイヤサプライヤー(GT500クラス)のコメント

株式会社ブリヂストン
福﨑 翔 モータースポーツタイヤ・技術開発統括部門MSタイヤ設計第3課長

「基本的に開発は順調に進んでいます。前回の富士、今回の鈴鹿と2回テストをして、ソフト、ミディアム、ハードと、それぞれ富士で出た課題がこの鈴鹿でも出たのですが、課題は絞られてきたので、最終戦後のもてぎテストで課題を解決して来年に向けてのスペックを収束させて決めていきたいです。それまで開発をしっかり進めたいと思います」

 

 

GT300クラスのタイヤ開発テスト参加者のコメント

○菅波冬悟(No.65 LEON PYRAMID AMG)

「グリップレベルとしては、現在のコンペティションタイヤとあまり遜色ないレベルでグリップしているように感じました。タイムとしても1分57秒台の中盤くらいが出ているので、一昨日の(第5戦)公式予選でもかなり良い順位にいくタイムですよね。すごく良くグリップしている印象があります。もちろん、ふだん使っているタイヤとは特性が違うので、クルマのバランスなどアジャストは必要ですが、今までと同じように走ることができ、今のところ楽しいですね。またソフト、ミディアム、ハードという3種類が用意されますが、それぞれもっと明確に良いところがあるようなタイヤが作れれば、戦略としてもおもしろくなると思います」

 

 

○元嶋佑弥(No.88 VENTENY Lamborghini GT3)

「すごくドライブしやすくてビックリしました。まず温まりがすごく早くて、ピークグリップも予選の時より良かったです。またロングランでも、第5戦決勝で2〜3番手を争うくらいのタイムで走れたので、驚いています。またタイヤはすごく扱いやすく、すべり出しなどがマイルドで分かりやすいですね。想像していたものとはまったく違いました。僕はソフトとミディアムでロングランをやったのですが、ソフトはコーナーふたつくらいでもう温まります。そのまま15周くらいタイヤが落ちませんでした。ミディアムも少しフロントは硬いと感じましたけど、1周目にすぐポンとタイムが出ました。誰でも扱いやすいタイヤになるのではないかな」

 

 

○堤優威(No.2 HYPER WATER INGING GR86 GT)

「ワンメイクタイヤということでしたが、僕たちがレースで使うGT300用タイヤからあまりグリップも劣らないですし、この高気温でソフトタイヤでもタイムの落ち込みはありながらも、コースに留まれないほど遅くなるわけではないので、驚いたのが第一印象です。操作性も良かったですね。ソフト、ミディアム、ハードという3種類を履きましたが、ソフトはもっと寒い時期を想定していたものにも関わらず一発はちゃんと出ました。摩耗は今後見ないといけないと思います。またミディアム、ハードも狙いどおりのバランスが出ていたと感じました。そこはすごいと思いましたね。すごく印象はポジティブです」

 

 

○平木湧也(No.62 HELM MOTORSPORTS GT-R)

「僕たちが使っているNISSAN GT-R NISMO GT3は、タイヤサイズがふだん使っているものと違って、前後とも同じサイズを履きました。富士のテストでは皆さん印象が悪くなく、ちゃんと走れるという情報を得ていたので、僕たちも期待を込めて走り出したのですが、正直に言うとかなり厳しかった。ふだんのタイヤは硬めを使っているのですが、他チームと同じ構造やコンパウンドになった場合、弱すぎてピークが足りず、ロングランも落ちてしまう状況です。僕たちはこういう状況になってしまったので、ダンロップさんも今後改良が必要だと感じていらっしゃるみたいです」

 

 

2027年オフィシャルタイヤサプライヤー(GT300クラス)のコメント

住友ゴム工業株式会社
久保 直也 タイヤ事業本部モータースポーツ部 モータースポーツ開発1グループ課長代理

「ここで大きな選別をする余裕もあまりなかったので、第4戦後のテストからある程度ワンメイクという使われ方を想定して、多種多様な車両でマッチング不良を起こさないようなパッケージを事前に考え、(鈴鹿では)テストをさせてもらっています。そこで3種類のコンパウンドの性能差を見させてもらったので、真夏の鈴鹿というシビアな環境で、性能やタイムのデグラデーションがどういう傾向になるかをチェックしたかったのが今回のテストとなります。6台の車種の選別は駆動方式や重量配分など、広い範囲でチェックすることが狙いです。GTA-GT300規定車両とFIA-GT3規定車両、またGT3の中でもエンジン搭載位置の違いもありますし、NISSAN GT-R NISMO GT3のようなフロントの330サイズの車両の性能チェックも今回の目的でした。
 我々の想定では、コンペティションタイヤから1秒から1.5秒遅い領域でのタイムを想定していたのですが、今回は0.5秒から1秒くらいの範囲になっている印象があります。その意味では、想定以上にグリップが出ています。いろいろなコンディションの違いもあるので、一概には言えないのですが、現状では良い方向に見えてしまっているかもしれません。鈴鹿の西コースが新路面になっているので、ソフト、ミディアム、ハードの差が出にくくなっていたかもしれません。またフロント330のパッケージ(NISSAN GT-R NISMO GT3)では違う状態になってしまっているので、そこはデータを見て、今後どうしていくかは考えなければいけません。ワンメイクタイヤなので剛性面を下げたり、耐久に寄せている部分もあるので、どうアジャストしていくかは社内でよく検討していきたいと思います。
 SUPER GTは世界のワンメイクタイヤを見ても、あまりないGTA-GT300規定車両とGT3車両が走るシリーズなので、極端にマッチングする車両がいても良くないですし、使えない車両がいても良くないので、平滑化を目標にしていますが、未知数の部分もあります。富士、鈴鹿はシビアリティとしては注目したかったポイントですが、今後オートポリスでの摩耗も見たいですし、これから気温が下がっていくなかで、温まりによる車両差も出てくる可能性があります。そこは今後重点的に確認したいところではありますね」

 

 

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