SUPER GT 2025 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【GTE 鈴鹿テスト第2回:1日目】先週に続き、GTエントラント協会の合同テストが鈴鹿で実施。今回はブリヂストン、ダンロップ、ミシュランのタイヤユーザーの13台が参加。

 

 

5月13日、三重・鈴鹿サーキットにおいてGTエントラント協会(GTE)主催の合同テストが始まった。先週7、8日の合同テストではGT500クラスの車両も参加したが、今回はGT300クラスのみでブリヂストン、ダンロップ、ミシュランタイヤを装着する計13台が走行。初日は午前中に2時間、午後から2時間30分のテスト時間が設けられ、各チームはそれぞれが予定するテストメニューをこなすべく鈴鹿サーキットを精力的に走行した。

・走行時間:午前 9:00〜11:00、午後 13:00〜15:30。
・天候/路面:晴/ドライ
・気温/路面温度:午前開始前(8:50)22℃/29℃、中盤(10:00)25℃/37℃、午前終了後(11:00)25℃/39℃、午後開始時(13:00)24℃/40℃、中盤(14:00)25℃/40℃、午後終了後(15:30)24℃/30℃。

 

 

■午前の走行ではPONOS FERRARI 296がトップタイムで60号車LC500 GTと20号車GR86が続く

 先週に続き、GTEが主催する合同テストの2回目も好天気で初日を迎えた。この日は午前9時から午前11時(セッション1)、午後1時から午後3時30分(セッション2)の2回に分けてテストを実施した。

 

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 朝は薄曇りながら日差しが強く、初夏を感じるコンディションとなった鈴鹿サーキット。今回のテストには、No.2 HYPER WATER INGING GR86 GT(堤 優威/平良 響/卜部和久)、No.11 GAINER TANAX Z(富田竜一郎/大木一輝)、No.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎/佐野雄城※)、No.30 apr GR86 GT(永井宏明/織戸学)、No.31 apr LC500h GT(オリバー・ラスムッセン/小山美姫/根本悠生)、No.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/篠原拓朗)、No.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)、No.60 Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝/奥本隼士)、No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥※/菅波冬悟)、No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)、No.777 D’station Vantage GT3(藤井誠暢)の2025シリーズにエントリーする車両12台に加え、No.300 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが参加。この車両は、30、31号車で参戦するaprが2022年まで使用していたのもので、当時この車両に乗っていた嵯峨宏紀に加え、スーパー耐久で同チームから参戦していた永井秀貴、さらに今季のFIA-F4選手権に参戦中である鈴木斗輝哉と梅垣清の2名が参加し、SUPER GT車両を初めてドライブした。
※20号車の佐野は不参加で、65号車の蒲生は明日からの合流予定

 

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 午前9時、気温22度、路面温度29度というコンディションでセッション1がスタートすると、まず5台がコースへ。その後は4台、そして少し間を置いて1台がコースに向かうなか、今回、藤井ひとりがテストを行なう予定の777号車は、開始から15分ほど経って走行を開始した。一方、今年2月に富士スピードウェイでGTEが主催したGT300合同テストでも走行した300号車は嵯峨のドライブでコースイン。また、開始から30分を過ぎて、45号車がようやくピットを離れている。

 

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 なお、鈴鹿では4月上旬のF1日本GPを前に東コースの路面張替えを実施しており、各車はまず路面のフィーリングを確認しながら周回を開始した。

 午前10時を過ぎ、45号車のコッツォリーノがピットアウトからの計測2周目で1分57秒135をマークし、トップへ。一方、大半の車両は1分58秒半ばあたりのタイムで周回を重ね、そのまま残り30分を迎える。この時点でドライバー交代するチームも多く、早速にチームベストタイムを更新するなど動きも見られたが、全車トップタイムを更新するまでには至らず。午前のセッションは45号車がトップをキープしたまま終了となり、2番手には1分57秒622で60号車の吉本が、3番手は1分57秒674をマークした20号車の清水が続く結果となった。

 

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 清々しい天候に恵まれたこの日は、観覧に訪れるファンも多く、グランドスタンドはじめ、パドックにも足を伸ばしていた。また、インターバルでは、気軽に記念撮影やサインに応じるドライバーたちの姿が見られた。

 

■午後は300号車を駆るFIA-F4ドライバーの鈴木がベストを記録。11号車Zと45号車フェラーリが2、3番手に。

 セッション2は午後1時から2時間半での実施となる。気温、路面温度ともに上昇し、24/40度というコンディション下で走行が始まった。2号車以外の12台が走行を続けるなか、開始から30分を前に1台がスプーンカーブで停止。そのトラブル対応のために赤旗が提示された。およそ25分後にセッションが再開すると、スタート直後は走行していなかった2号車も、午後2時半を前にコースインを果たした。

 

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 この時点でのトップは45号車。だが、まだ午前中のベストタイムを上回ってはいない。そんななか、300号車を初ドライブする鈴木が、この日初となる1分56秒台の好タイムをマークしてトップに。するとその5周後に、なおタイムを縮めて1分56秒827をマークする。これにシリーズエントリー車両も触発されたか、11号車の富田が1分57秒417へとペースアップ、さらに45号車のコッツォリーノも1分57秒474のタイムで続き、初日のセッションを終了した。

 明日のテストも、今日同様に午前9時から2時間、午後1時から2時間半にわたり走行を予定している。

 

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■GT300

No.2 HYPER WATER INGING GR86 GT
堤 優威
 今年からフロントタイヤのサイズ変更で小さくなったことを受け、これまでチームが武器としていたタイヤ無交換など、タイヤのキャパシティが変わりました。これまでのテストでは雨も多く、ドライでのセッティングを合わせ込めなかったこともあり、厳しいシーズンインになりました。今回の2日間は天候も良く、安定しているのでいい機会になりそうです。(タイヤメーカーの)ブリヂストンさんとしっかりとテストをして、いいタイヤを見つけられたらと思います。次のセパンは(僕らにとって)初レースになるので、いろんなアジャストが必要でしょうが、練習時間でうまく調整できればと考えています。セパンでポイントを取って、シーズン中盤、後半へといい流れを作れたらと思います。

 

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No.11 GAINER TANAX Z
大木一輝
 去年、鈴鹿では(最終戦は登録したが大会での)計測せずに終わっているので、去年の経験を踏まえつつも気持ちはルーキーとして開幕戦岡山を迎えました。(コンビを組む)富田(竜一郎)さんと比べてもまだ差はありますが、自分としては、思ったよりもすぐ対応できている気はします。クルマも富士からアップデートしており、ポジティブな要素も多いので、初日の午前のテストも良い内容でした。中盤戦に向けては、ルーキーらしくガツンと一発のタイムを出すパフォーマンスを見せたいですね。ポールポジションを獲れたらいいなと思います。記憶に残るレースがしたいですね。

 

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No.45 PONOS FERRARI 296
篠原拓朗
 今シーズンは(開幕直前での移籍で)開幕戦からぶっつけ本番でしたが、チーム、そして特にケイ(コッツォリーノ)さんが公式練習で走る時間を作ってくれたり、予選に向けて気をつけるポイントなどを教えてくださったりとで、岡山、富士ではいい予選ができました。特に富士はQ1を任せてもらい、ちゃんと帰ってこれた(Q1通過を果たした)ので良かったと思います。今回は僕にとっての今シーズン初テストなので、クルマ、タイヤのことを学び、第3戦以降に形にしていけたらいいなと思います。もちろん、優勝するためにチームに呼んでもらったと思うので、いち早く結果を出すためにがんばっていきたいと思います。

 

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No.60 Syntium LMcorsa LC500 GT
吉本大樹
 シェイクダウンからクルマ自体は好印象なんですが、開幕戦から結果に結びついておらず、まだトップから差がありますね。決勝のペースも毎ラップ1.5秒落ちでしたから。思うようにレースはできていないので、今回はタイヤテストがメインではありますが、クルマのセットアップ含めて試してみたいことがたくさんあります。(次戦の)セパンに向けて最後のテストでもあるし、まずはウチのクルマに見合うタイヤを適切に選ぶことができれば、と思います。クルマの特性を考えるとセパンは得意だと思うので、2日間でいろいろ試していきたいですね。

 

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No.65 LEON PYRAMID AMG
菅波冬悟
 開幕戦岡山は優勝が狙えるかも、という状況からしっかり戦い切って文句なしの優勝となりました。富士は50kgのサクセスウェイトもあってスピード的にライバルより厳しいなか、チームとして強い戦いをしたことで5位になれました。ですが、チャンピオンシップを意識すると、ライバルよりパフォーマンスで劣っていると感じましたね。中盤以降、パフォーマンスをどうやって上げていこうか、考えているところです。(僕らは)セパンは初めてのレースになるのでまったく読めないです。タイヤのマッチング、クルマのセットが全然違うので、うまく合わせるのが難しそう。蓋を開けてみるまではわからないですが、総合力で戦っていきたいと思います。

 

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No.96 K-tunes RC F GT3
新田守男
 チームとしては今年新体制になってエンジニアも変わったのですが、これまでなら落としてきたような戦いでも、しっかりポイントに繋げていけるようなレースができていると思います。いろんな意味でもクルマのセットアップの方向性がこれまでと異なるため、まだまだデータが少ないものの、今後に期待しているところです。結果的に、クルマのセットも去年の鈴鹿用とは違っているので、今回はその確認をしっかりできればと思います。次のセパンは…、(以前のレースは)なんとなくしか覚えてないなぁ(苦笑)。当時はすごく暑いなかでレースしましたが、今年はスコールになりそうな時間帯(夕方スタート)のレースになるんじゃないですかね。時間が変われば、路面状況も変わるので、そういうところの記憶もたどりながら戦うことになるのかなと思います。

 

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No.300 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT
鈴木斗輝哉
 今回、初めてSUPER GTの車両に乗りました。午後からのセッションに出走したのですが、ちょうど赤旗中断と重なってしまいました。そのあと、もう一度乗ったのですが、そのときにニュータイヤを入れて頂いたので、たまたまタイムが出たという感じです。路面コンディションと気温にタイヤが合ったのだと思います。SUPER GTのクルマは初めてですが、今年は(FIA-F4選手権と同時に)スーパー耐久にも出ているので、SUPER GTのクルマに乗っても怖いという感じはなくて、すぐ慣れることができました。クルマ自体すごくバランスも良かったし、ドライブしていて楽しかったです。周回を重ねたら、もっといいタイムが出せたんじゃないかと思うので、その点は、明日に持ち越しですね。でも、今日も自分のベストを尽くすことができました。テストでは、今後のドライバーとしてのキャリアに向けてなにか掴めたらいいなと思います。いいチャンスを頂いたので、しっかりと力を発揮できればと思います。

 

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No.300 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT
梅垣 清
 僕は17歳なので、まだ(一般的な自動車の)免許を取得していません。なので、今日、ハコ車自体が初めての走行でした。もともとフォーミュラレースしかしていないので、SUPER GTマシンは重たく、フォーミュラとの(感覚の)違いをつかむのが最初は難しいと感じました。ただ、徐々にペースを上げていくなかでタイムも削れました。とは言え、自分のなかではまだ詰め切れていないところがあると思います。今年はFIA-F4やフォーミュラ・リージョナル(・ジャパニーズ・チャンピオンシップ)に出ていますが、それに比べてもSUPER GTマシンは加速も速く、またブレーキの踏力が上がることも理解していましたが、若干止まりにくく、想像とは違いました。やはり加減速が難しかったですね。ただ、焦らずに落ち着いて、自分のなかでいろんなことを吸収したいと思っていたので、それはできたと思います。今日は無事に終わることができて良かったと思う一方、タイムはトップから離れているので、そこを詰めるためにもデータを見て、研究したいです。今後もチャンスをつかめるよう努力していきたいと思います。

 

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GTE 鈴鹿テスト:フリー走行1回目

 

GTE 鈴鹿テスト:フリー走行2回目

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