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SUPER GTの特徴であるサクセスウェイト(以下SW)制において、2025シーズンよりGT300クラスではSWの搭載重量が50kgを超えた車両には「サクセス給油リストリクター」が取り付けられ、代わりにそれ以上の搭載を行わないこととなった。これでSWの重量増加に変わり決勝レースでのピットストップ時の該当車両の給油時間を通常より増やし、ランキング上位車両にハンディキャップを付加する一方で、安全性の確保以上に車両の機動性を低下させることを抑え、SUPER GTレースならではのコース上での白熱したバトルの魅力はそのままに、同一車両が上位に入賞し続けることが難しくなるSW本来の効果を発生させることを意図した。
※参考記事:【2025 SUPER GT規定改定】GT300のサクセスウェイト上限を変更し、50㎏超過分はサクセス給油リストリクターで対応
GT300クラスにおいて、第3戦セパンでSWの累積重量が50kgを超える車両が登場したため(No.65 LEON PYRAMID AMG/累積重量:72kg)、ここで改めて「サクセス給油リストリクター」の仕組みを解説する。
SUPER GTで用いられている給油装置は下図のような構造となっている。各大会時に公知されるブルテンの「参加条件」において各車種ごとに定められる給油リストリクターが給油タンクの直下に取り付けられる(緑で表示されている部分)。そして今回用いられる「サクセス給油リストリクター」はその下に取り付けられる(赤で表示されている部分)。図の上方、大きい四角の部分が給油装置のタンク部分で、その下方に繋がるコネクター部分に取り付けるように指示されている。
実際のコネクター部分(給油リストリクターを内蔵)は下図のような物となっている。この図版では「オリフィス」と記されているものが、「サクセス給油リストリクター」となる。GTAが「サクセス給油リクター」を対象エントラント(チーム)に配布し、封印が施される。
サクセス給油リストリクターを構成する各パーツ
「オリフィス」が組み込まれた状態
サクセス給油リストリクターがセットされた状態
給油装置への組み付け
サクセス給油リストリクターの封印
そして、実際に第3戦で使われる「サクセス給油リストリクター」が、下記写真(65号車の第3戦68-84kg相当)となる。
この「サクセス給油リストリクター」の径は、各車種ごとにサクセスウェイトに応じて3段階に縮小される。この径の数値は、各種の給油装置と車両ペア、各大会会場条件、全車種について長期間にわたり隈なく調査と確認を行い、第2戦を前にブルテンで公知している。この車種と対応数値をブルテンから抜粋するので、次戦以降の観戦に役立ててほしい。
■ブルテン「GT300 クラス サクセスウェイト制による給油リストリクターについて」より抜粋
◎競技車両
・Mercedes AMG GT3
・Ferrari 296 GT3
・Nissan GT-R NISMO GT3
・SUBARU BRZ
課されたサクセスウェイト | 0-50kg | 51-67kg | 68-84kg | 85-100kg |
---|---|---|---|---|
車載ウェイト | 0-50kg | 50kg | 50kg | 50kg |
給油リストリクター径 | 適用無し | Φ26mm | Φ24mm | Φ22mm |
◎競技車両
・Aston Martin AMR Vantage GT3 EVO
・Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
・LEXUS RC F GT3
課されたサクセスウェイト | 0-50kg | 51-67kg | 68-84kg | 85-100kg |
---|---|---|---|---|
車載ウェイト | 0-50kg | 50kg | 50kg | 50kg |
給油リストリクター径 | 適用無し | Φ25mm | Φ23mm | Φ21mm |
◎競技車両
・Porsche 911 GT3-R (992)
・LEXUS LC500h
・TOYOTA Supra
・TOYOTA GR86
・NISSAN FAIRLADY Z
・TOYOTA MC86
課されたサクセスウェイト | 0-50kg | 51-67kg | 68-84kg | 85-100kg |
---|---|---|---|---|
車載ウェイト | 0-50kg | 50kg | 50kg | 50kg |
給油リストリクター径 | 適用無し | Φ25mm | Φ22mm | Φ20mm |