GT INSIDE REPORT
Network Edition
GTC 2000
Round1 MOTEGI GT CHAMPION RACE


No.1
NEW COMER REPORT

開幕戦にあたって、新しくGTCにエントリーしてきたドライバー、カムバックしたドライバー、GT300からGT500にステップアップしたドライバーがかなりの人数にのぼる。そのなかの何人かに話を訊いた。


No.39 デンソーサードスープラGT
ラルフ・ファーマン「GT500クラスは以前、富士で一度スカイラインに乗ったことがあります。スープラに乗ってまだ日が浅いけど、エンジンのフィーリングはかなり違います。スカイラインのエンジンはパワーバンドがすごく広いけど、スープラはかなり狭い。ドライブは難しいですね。でもいい経験だし、楽しいですよ。選手権を獲りたいけど、それはやってみなければわからないですからね。ともかく勝てるようにベストをつくすだけです」


No.55 イクリプスRDタイサンバイパー
柴原真介「ハコのレースはグループAでBMW M3に乗ったことがありますが、ずっと前のことなので、ほとんど初めてと同じようなものです。とくにバイパーは重いFRで、フォーミュラとは正反対のクルマなのでたいへんですね。チームではル・マン24時間以後はポルシェGT3Rをもう1台導入する予定と聞いていますが、とにかく今年1年きちんと走れるようにがんばります。GTは初めてですが、このレースはドライバー一人でなくチームとして戦うレースなので、そのあたりを勉強していきたいですね」


No.64 Mobil 1 NSX
D.Itoh
伊藤大輔「初めてNSXに乗ったときもとくに違和感はなかったです。道上選手からアドバイスもいただいていましたので。総合力という意味ではチーム自体のポテンシャルはすごく高いし、スポンサーほか、いろいろな意味で環境が充実しています。そんななかで走れるので、目指すはタイトルです。プレッシャー? ないことはないですけど、逆にそれを楽しむようでないと。レースは長いし、なにがあるかわからないですけど、そんななかでコミュニケーションを取って充実した仕事をすれば、かならずいいところに行けると思います。思っていた以上にクルマにもチームにも慣れました」


No.100 RAYBRIG NSX
N.Hattori
服部尚貴「はいぃ、がんばりますぅ。チーム体制はすごくいいんで、あとは結果を残してチャンピオンを獲りたいですね。日本での生活は問題ないっす。当たり前だって(笑)。今年は久々にアメリカから帰ってきて、日本のレースがどんなところかしばらく観察して、ファンサービスなんかで思うところがあればどんどん言っていきたいですね」


No.11 アビリティ・マリオポルシェ
H.Miyagi
宮城 光「20年二輪で走ってきて、今は全米選手権のビンテージバイクレースに参戦しています。四輪をスーパー耐久で3年走って、去年チャンピオンも獲らせてもらいましたドライダー(ドライバー+ライダーの意)として初めて二輪と四輪の全日本選手権に出るわけですが、ボク自身は全日本とかまったく考えてなかったですね。言われてみれば、という感じです。自動車でちゃんと走りたいとだけ考えています。速いクルマで日本を代表するトップドライバーと一緒に走れるっていう魅力は存分に感じています。
 目標は、そのときのポジションがどうであれ、自分のポジションの中でちゃんとしたレースがしたいです。もちろんトップ争いできればそれにこしたことはないですけれど、抜かれっぱなしの5位なら順位をあげた5位でいたい。四輪ではまだまだ新参者だと思ってますし、GTでは一からスタートしなければと思ってます。ボクなりに3年間走ってきましたけれど、『ボクなり』の経験で通用するほど甘くないレースだというのはわかっているつもりです。
 ワイン・ガードナーは二輪でも2年ぐらい先輩です。彼がモリワキからHRCに移ってボクがモリワキ入り。そしてその後ボクもHRCで全日本を戦いました。84年に鈴鹿全日本200kmオートバイレースで戦ったこともあります。そのときはボクがガードナーを抜いたとたんに彼が飛んでいって、ボクが優勝しました。昔はオーストラリアの彼の家に遊びにいって、一緒に水上スキーをしたこともありますよ。マシンがどうだろうが、人より速く走るんだという根性がすごかったですよね。今でも彼もボクもそうですけど、これはモリワキというチームの伝統だと思います」


No.19 ウェッズスポーツセリカ
S.Wakisaka
脇阪薫一「ボクみたいに実績のないドライバーを、坂東さんに選んでいただいたんで、いい結果を出すことで恩返しをしたいですね。チームの総合力では上にいるし、チームメイトも経験のある原さんですから、タイトルは獲れる体制にあります。かならずチャンピオンは獲ります。(クルマについては)FFはN1で一応経験していますが、GTは別ものですね。でもしっかりしたクルマなのでN1よりは乗りやすいです。FFの動きは経験のある原さんから勉強していきます。
 シーズン後半にはクルマが(MR-Sに)スイッチされる予定ですが、こういう(FFの)クルマに乗らせてもらうことも幅を拡げるという意味でいいチャンスだと思います。ボクはエンジニアから『ドライビングの幅が狭い』と言われてるんですよ。ホントはチャンピオンとかタイトルとか公言するのはいやなんですけれど、このレースには、そんなこと言ってられないくらい賭けてます。タイトル獲るためにはなんでもします。できれば兄貴と両クラス制覇をしたいですね」


No.24 986ボクスター
M.Apicella
マルコ・アピチェラ「はじめはメルセデスCLK-LMでGTCに参加することになった。それでイタリアのF3000のレースに参加する予定だったのをキャンセルしたんだ。ところがメルセデスがダメになってしまった。その時点ではもうイタリアでシートを探すこともできない。もともと日本でレースがしたいという気持ちが強かったのでボクスターで走るというチームのオファーを受け入れたわけだ。チームはGT500クラスにポルシェGT1を導入することを考えている。いずれにしても今シーズンは全戦参加する。これにはすごくハッピーだよ。日本のレースは非常にプロフェッショナルだからね」


No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
Y.Igarashi
五十嵐勇大「GTは初めてです。吸収できることは全部吸収していきたいですね。これまでフォーミュラしか経験がなくて、ハコのレースは初めてなんですが、なかなか楽しいですね。ただ、まだロールの感じに慣れていないんで、もう少し時間がかかりそうです。徐々に勉強していきたいですね。ボクは日本でレースすること自体初めてなんですよ。とりあえずは完走が目標です。ミスをしないように走りきりたいですね。チャンピオンを獲れる位置にいるチームなので、タイトル獲得に貢献したいです」


No.81 ダイシン シルビア
青木孝行「あきらめないレースをしたいです。GTのシルビアに関しては、98年と、去年も鈴鹿1000kmなどで乗ってるので知らないわけじゃないですけど、今年チームがねらっている課題に照らし合わせると(以前とは)違うクルマを目指しているので…。大八木さんとは乗り方が似ているので、セッティングがしやすいと思ってます。開幕戦なので小さなミスでポイントを落としたりしないことと、クルマも去年と比べてだいぶ性格が変わっているので、決勝を走りきってデータを採りたいですね」



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