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2025シーズンも3月29、30日の公式テストをはじめ、第2戦(5月3、4日開催)、第4戦(8月2、3日開催)が開催される富士スピードウェイ。この富士の人気観戦ポイントであるTGRコーナー(ターン1)が1月に改修され、縁石の外側にグラベルゾーンが設置された。
富士の名物でもある約1.5kmのメインストレートの直後にあるTGRコーナーは、ドライバーにとって重要なパッシングポイントである。これまではコーナーのアウト側には縁石の先に芝生のベルト状部分があり、その先は舗装されたランオフエリアであった。これによりブレーキングのミスで飛び出したりバトルで押し出されたりしても、コースアウトしたこと自体では車両にダメージは少なく、最小限のタイムロスだけでコースに復帰できた。
今回の改修では、まずTGRコーナーの進入から第2コーナー先のHYUNDAIブリッジ付近の舗装が改められた。そしてTGRコーナーの84メートルに渡るアウト縁石の外側2.5メートルがグラベル(砂地)となり、舗装部分はその先からになった。これはサーキットの監修を行うFIA(世界自動車連盟)の指導によるもので、トラックリミット(走路外走行)違反の対策であるという。
富士スピードウェイのリリース1/31版「TGRコーナーグラベル設置のご案内」より抜粋
これまでのアウト側全舗装では、4輪をすべてコース外に出す走路外走行を行なってしまっても、普通に走れてしまうためにトラックリミット違反でペナルティの対象とはなるが、車両破損のリスクは低かった。この傾向は海外の主要シリーズを開催するサーキットでも問題視され、2024年頃から同様の対策が成されていた。
この対策によりTGRコーナーで縁石を越えてコース外に出た車両は、グリップが劣るグラベルを走ることになる。そしてかなりのタイムロスに加え、場合によっては車両にもダメージが生じてしまうリスクも負うことになる。当然、富士スピードウェイからも改修案内のリリースにおいて「グラベルベッドを通過すると砂利がコース上に散乱し、滑りやすく、飛び石の危険性もあります」「コース復帰する際は周辺のランオフエリアを利用し、ブレーキング等で砂利を落としてから走行するよう」と、ドライバーに注意を促している。
さらにTGRコーナーはレースになれば鍵となるパッシングポイントである。争う数台が引くに引けずに、サイド・バイ・サイドでコーナーへ飛び込むこともあるはずだが、参加するドライバー達はクリーンでエキサイティングなSUPER GTらしいレースをみせてくれるだろう。今季の富士スピードウェイでの大会ではぜひ注目して欲しい。