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No.100 STANLEY HRC PRELUDE-GT
山本尚貴
「リスタートが最大のチャンスだと思った」
序盤に(64号車の)アクシデントがあったので、ちょっと心中穏やかではなかったんですが、まずはイゴール(・オオムラ・フラガ)選手に意識があるってことで安堵しました。そのあとは、気持ちを切り替えてリスタートに向けて準備しました。また、リスタートに向けて、ここが最大のチャンスだと思っていたので、そこにすべてを賭けたのですが、これがうまくいきました。
やっぱりレースでは結果がすべて。なので、終わってみれば、この選択はじめ、チームと組んだ作戦などすべてがうまくいったし、正しかったかなと思います。HRCとチームがうまくすべてのピースをはめてくれたいいレースだったなと思いますね。
(終盤は、後続のNo.8 #8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GTが追い上げてきたが)レース後半に向けて、タイヤ選択においてすごく悩んだんです。僕が最初のスティントをハード側のタイヤにしたんですが、他車は(タイヤ適正温度の範囲で)下側のタイヤをセカンド(スティント)で入れてたんです。ギリギリまで悩んだんですが、一度、チームが(他車と同じ)下側を選択すると言ったあと、ギリギリのタイミングで『もう1回、ハードにしてくれ』と言って、そうしてもらいました。路面温度が下がってきた終盤は、かなり厳しくなるだろうというリスクもあったんですが、でもそれ以上にメリットがあると信じてそのタイヤを入れてもらいました。
最後の5周、10周はかなり厳しかったと思うんですが、逆に8号車は柔らかめ(のタイヤ)だと言っていたし、うまく乗り切ってくれればと思っていました。(後半担当の)牧野(任祐)選手ならできると信じていたので。彼、チーム、そしてHondaのがんばりがあったからこそ優勝に繋がったのかなと思います。今回は、Hondaとしてもワン・ツー(フィニッシュ)で飾れたので、Hondaはじめ、みんなの努力が少し報われたのかなと思います。良いレースでした。
牧野任祐
「厳しいなかでトップを守り切れて良かった」
今日はまずレースで大きなアクシデントがありましたが、(64号車のイゴール・フラガが)大丈夫だという情報を聞いているので、それが一番大事だと思いました。レースでは、山本(尚貴)選手がリスタートで前(8号車)を抜いてくれたことですごく気合いが入りました。
交代するにあたって、タイヤ選択が難しかったですね。前半、山本選手のスティントでは結構調子が良さそうだったので、同じハード側のタイヤで行ったのですが、僕も最初のスティントから真ん中ぐらいはすごい調子が良かったんですけど、最後、路面温度がかなり下がってきたタイミングでめちゃめちゃキツくなって、ピックアップもグリップダウンもありました。最後は、(8号車に)詰められたんですけど、厳しいなかでトップを守り切れて良かったです。
(レース後は涙していたが)今年、GTもそうですけどスーパーフォーミュラでもうまくいかないことが多くて、特に直近の富士のレースでも勝てそうなレースを落としたりしていたんです。そのなかで、昨日も予選が2番手で……。力を出し切ったのですが負けてしまい、僕自身でいろいろ思うこともありました。今日はそれを払拭することができたし、優勝できたのでホッとしています。
一番最初にプレリュードをシェイクダウンさせてもらった立場からすると、なんとしても初優勝は獲りたいとは思っていました。初ポールポジションも獲りたかったですが、それは(8号車に)獲られてしまい……。ただ、初優勝は自分たちの手で獲ることができたんで、素直にうれしいです。次の鈴鹿はまだドライコンディションで走っていないので、どういう展開になるかわかりません。でもこの3ヶ月でクルマはかなり進化したと思うので、鈴鹿に向けてもいい方向に行くのではないかと思います。未知数の部分が多いですが、しっかりがんばりたいです。

No.52 Green Brave GR Supra GT
吉田広樹
「チームのフォローがあったからこそ、落ち着いたペースで走れた」
今回、基本的にタイヤ4本交換をメインに考えていて、2本交換や無交換は考えていなかったんです。レーススタート時に路面が雨で濡れていたことで周回数のわりにタイヤのダメージが少ないと判断しました。それをブリヂストンさんに相談して、残りの周回数と路面状況を加味してもらったところ『無交換でもいけるよ』と言ってくれたのでタイヤ無交換でいこうと思っていました。
ところが野中(誠太)選手が『フロントが結構キツイ』と。でもセクタータイムを見たら(タイヤを)交換した周りのチームに比べてもさほど遜色はなかったので、一旦は『無交換でいこう』と言ったんです。それでも彼が『フロントは替えた方がいい』と言うので、今週はフロント2本交換を考えていなかったからぶっつけ本番になりました。
状況(優勝の可能性がある)が状況で『前に出たい』という思いもあったので無交換にしたんですが、その結果、フロントタイヤの内圧がくる(適正値に達する)まで45号車との戦いになりました。内圧が(適正値に)来てからはいいペースで走れたので、コンディションに合わせた臨機応変な作戦をチームと立てることができました。昨日までに使ったタイヤをブリヂストンさんが見てくれて(タイヤ無交換作戦に)OKを出してくれたのが大きな勝因になったと思います。
45号車と競っているうちに後ろが離れていくのが見えたんですが、そこからの13周ほどが長くて……。僕らも3年ぶりの優勝がかかっていましたし、勝ち方を覚えていないというか、こんなにキツかったかなと思うくらい長かったです(苦笑)。その間、チームではGT500車両が来るタイミングを無線でしっかり言ってくれていたので、僕は前だけ見て運転することに集中できました。チームのフォローがあったからこそ、落ち着いたペースで走れたんだと思います。
(熊本地震発生時は)オートポリスで開催されたスーパー耐久の後だったので、(出身地の)熊本に残っていて家族と一緒だったんです。幸い被害も比較的少なく、インフラもまだ整っている状態でしたが、知り合いが被害の大きい地域に住んでいたり、滅入ることも多かったですね。すっきりしない気持ちではあったんですけど、熊本の人もチームのみんなも『サーキットに入ったら集中しよう』と言ってくれたので、気持ちを切り替えてレースができたのかなと思います。
『次もいいレースをします』と言いたいですが、サクセスウェイトだったり、BoP(車種の性能調整)もどうなるか分からないので、そんなに簡単じゃないのかなと。ただ、自分たちのやり方で戦えるということも確認できているので、そういう部分も視野に入れて、ひとつでも上でチェッカーを受けたいと思います。
野中誠太
「SUPER GT初優勝は、ほぼ完璧なレースだった」
今シーズンに入ってからずっとスピードはあったんですが、レースの展開に恵まれなかったり、自分のミスもあったりして、結果につなげることができませんでした。でも、今回のレースは落ち着いてやっていければ、必ずいい結果に結びつくということが分かっていました。
タイヤのウォームアップも悪くなくて、序盤から(もっと前を)狙っていけるんじゃないかというフィーリングがあったので、レース再開後に前の18号車のバトル中の“スキ”を見つけてうまく抜きにいきました。そのまま7号車も連続でオーバーテイクすることができて、とてもいい展開でした。後ろの32号車のペースがかなり良かったんですけど、同じブリヂストンタイヤ勢として、どんなタイヤを履いているかを把握していたので、そこは僕らと展開が違うだろうなと。そこで落ち着いて対処できましたし、(ピットインを)引っ張ったなかではいいペースで安定して走れたので、そこは満足しています。
最初チームは4輪無交換(の作戦)を考えていたみたいなんですけど、フィーリング的にはフロント2輪が厳しかったので『フロント2輪は絶対変えた方がいい』と提案をしました。今週になってフロント2輪交換を試していなかったので、どういうバランスになるか、若干のリスクはあったんですけど、リヤタイヤは(交換しなくても)大丈夫そうだったので、その作戦に切り替えました。
僕にとってSUPER GT初優勝なんですが、とにかくタイヤが素晴らしいパフォーマンスで、チームも本当に素晴らしいクルマを作ってくれましたし、ほぼ完璧なレースだったと思います。どんな状況でも今回のようなレースを続けていければ、安定して上位に食い込めてチャンピオンシップもまだまだ狙えると思うので、次の鈴鹿戦はまた暑くなると思いますけど、いいレースができるように僕自身も準備していきたいなと思います。
僕はチームに加入して3年目で、チャンピオンを獲った後(2024年)に加入しているんですけど、そこから勝てていなかったのは自分の責任というか……なんとなくそんなプレッシャーも感じていたので、やっと勝てたことにホッとしていますし、ここからチャンピオンに向けて猛追していきたいです。
